福島県の3町村の避難区域再編を決定 - 葛尾村・富岡町・浪江町

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)

【2013年3月8日】

本地震に伴う津波予測図
米国海洋大気圏局(NOAA) (PD)
地震のデータ
気象庁
  • 発生時刻
    • 2011年3月11日14時46分頃 (UTC+9)
  • 震央
    • 三陸沖(牡鹿半島の東南東) 約130km付近
  • 座標
    • 北緯 37.8度 東経143.1度
  • 震源深さ
    • 約10km
  • 規模
    • M9.0

アメリカ地質調査所(USGS)
  • 発生時刻
    • 2011年3月11日14時46分23秒 (UTC+9)
  • 震央
    • 仙台の東 130km
  • 座標
    • 38.322°N, 142.369°E
  • 震源深さ
    • 24.4km
  • 規模
    • M9.0
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東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難区域の再編について日本政府原子力災害対策本部[注釈 1]は3月7日(UTC+9)、全域が警戒区域および計画的避難区域に指定されている福島県葛尾村富岡町浪江町の3町村の区域再編を行うことを決定した[1][2][3]。葛尾村は3月22日、富岡町は3月25日、浪江町は4月1日のそれぞれ午前0時から[注釈 2][1][2][3]、放射線量ごとに[2]「帰還困難区域」(年間被曝線量50ミリシーベルト超)・「居住制限区域」(同20ミリシーベルト超、50ミリシーベルト以下)・「避難指示解除準備区域」(同20ミリシーベルト以下)[注釈 3]の3つの区域に再編される[2][3]

葛尾村では面積の76%を占め、人口の87%が居住する地域が避難指示解除準備区域に指定され[1]、帰還困難区域内の人口比は8%[3]。浪江町では面積の80%が帰還困難区域に指定されるが、人口は沿岸部に集中していたために人口比では[1]帰還困難区域内の人口は17%で[3]、居住制限区域に42%、避難指示解除準備区域に41%となっている[1]。富岡町は居住制限区域の割合が多く面積比51%・人口比62%となり[1]、帰還困難区域内の人口比は29%となる[3]

また政府は、富岡町の再編と同時に、同町およびすでに再編の行われた大熊町の前面海域における避難区域・警戒区域を解除し、浪江町の前面海域も同町の区域再編に合わせて解除すると発表した[2]

政府の発表を受けて、地域内が避難指示解除準備区域と居住制限区域に分かれることになる葛尾村岩角行政区の松本勝昭区長(68)は、「目標が明確になって安心した」とする一方で、「地域の分断につながらないよう、納得のいく形で除染や賠償を進めてほしい」と意見した。また同村から郡山市へ避難している農家の50代男性は、「気持ちに整理がついた。復興への流れが加速してほしい」と話した[4]

原発事故により警戒区域・計画的避難区域に指定された11の自治体のうち、すでに田村市川内村南相馬市飯舘村楢葉町・大熊町の6市町村ではすでに再編が行われており、今回の再編で9市町村で再編が行われることになる[2]。今年4月以降も警戒区域として残るのは双葉町全域のみとなり、計画的避難区域も川俣町の一部のみとなる[3]。双葉町では今年春にも再編が行われる予定で、川俣町については今後復興庁を交えての住民説明会を開催するなど、再編に向けて協議していく予定である[2]

注釈[編集]

  1. 河北新報は「政府」のみ表記
  2. 河北新報は時刻の記載なし
  3. 基準値は読売新聞より

情報源[編集]

本ニュースは「読売新聞」「福島民報」「河北新報」および「福島民友」の以下の報道を情報源としている。

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 YOMIURI ONLINE 『福島の3町村、避難区域を再編へ』 — 読売新聞, 2013年3月7日
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 福島民報 県内ニュース 『区域再編を決定 葛尾、富岡、浪江の3町村』 — 福島民報社, 2013年3月8日
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 3.6 河北新報 東北のニュース 『福島3町村、警戒・避難区域再編へ 「警戒」双葉だけに』 — 河北新報社, 2013年3月8日
  4. 福島民友ニュース 『「目標決まり一安心」 葛尾など3町村避難区域再編』 — 福島民友新聞社, 2013年3月8日