テニス男子シングルス・錦織圭選手が銅メダル獲得、日本勢96年ぶり - リオデジャネイロオリンピック10日目
【2016年8月15日】
8月5日(現地時間UTC-3)に開幕したリオデジャネイロオリンピックは、14日(現地時間)に10日目の競技が行われた。テニス男子シングルスに出場している錦織圭選手は3位決定戦でラファエル・ナダル選手(スペイン)に勝利、日本の選手として1920年のアントワープオリンピック以来96年ぶりとなるテニス種目でのメダル獲得を果たした[1]。錦織選手は、積極的な攻撃で第1セット(6-2[1])を奪ったものの第2セット(6-7[1])では5-2でリードしていたところで、4連続でナダル選手に奪われタイブレークの後に第2セットを落とした。第3セット(6-3[1])では、「どんどん攻めるプレーができた」と錦織選手が語った通り勢いによって勝利を決めた[2]。錦織選手は、試合後に「気力を振り絞って銅メダルをゲットできたのですごくうれしかった。」と試合を振り返ったほか、メダルについては「オリンピックにかける思いは人一倍あったと思うし、メダルにかける思いも強かった。」と語り[1]、表彰式の後には「表彰式で、うれしいはうれしいけど、悔しさも出てきた。次回東京大会では、よりいいメダルを取れるように頑張りたい。」と、2020年の東京オリンピックに向けた抱負を語った[3]。
錦織選手のメダル獲得を受けて、元プロテニス選手で指導者[4]の松岡修造氏は、「これからグランドスラムを優勝していくのに、一番大きなエネルギーをもらったと思う。またちょっと錦織圭が遠いところに行っちゃった。」とコメントしたほか[2]、オリンピックでメダルを獲得したことがある北島康介氏は「錦織選手銅メダルおめでとう!!」と同じアスリートとして讃えた[5]。また錦織選手の出身地松江市ではパブリックビューイングが行われ集まった人からは「96年ぶりのメダルはとてもすごいと思います。島根の誇りです」とのコメントが聞こえたほか、錦織選手を小学校・中学校と指導していた柏井正樹コーチは「メダル獲得は多くの子どもたちに希望を与えると思います」とコメントした[6]。
錦織選手は、島根県出身で26歳。小学生から才能を現していて12歳の時にはアメリカ留学を経験、17歳だった2007年のときにプロ転向していた。2014年のシーズンから、コーチにマイケル・チャン氏を迎え、攻撃的なテニスを身につけたことで成績が伸び、2014年5月には、日本の男子テニス選手としては初めて世界ランキング10位以内に入っていた。オリンピックには、3大会連続で出場を決めており前回2012年のロンドンオリンピックでは、日本の選手として88年ぶりにベスト8入りを果たしていた[1]。
情報源
[編集]- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 『テニス男子シングルス 錦織が銅メダル』 — 日本放送協会, 2016年8月15日
- ↑ 2.0 2.1 吉原知也 『銅の錦織圭「想像以上に出し過ぎちゃいました」松岡「遠いところ行っちゃった」』 — 産経新聞, 2016年8月15日
- ↑ 『錦織 96年ぶりの銅メダル「重かった」』 — 日本放送協会, 2016年8月15日
- ↑ 『松岡修造』 — コトバンク, 2016年8月15日閲覧
- ↑ 『錦織96年ぶり快挙に祝福続々!北島氏「銅メダルおめでとう!」』 — スポーツニッポン, 2016年8月15日
- ↑ 『錦織選手の銅メダル獲得に歓喜 松江』 — 日本放送協会, 2016年8月15日