コンテンツにスキップ

ウィキマニア2008はエジプトで開催―審査委員会発表

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)

【2007年10月10日】

この記事は、ウィキメディア財団もしくはそのプロジェクトについて扱っています。

ウィキニュースも財団のプロジェクトのひとつであることにご注意ください。

開催地となるエジプトの位置
会場となるアレクサンドリア図書館会議場

ウィキメディア財団(米・フロリダ州セントピータースバーグ)ボランティア・コーディネータ[1]キャリー・ベース[2]は、日本時間10日(UTC9日)同財団公式メーリングリストにおいて、ウィキマニア2008はアレクサンドリア(エジプト)で開催されると発表した。

アレクサンドリアが選定されたのは、「(アレクサンドリアは)ウィキメディア財団の基盤に対して地理多様性と多言語使用を反映することでは特に強い」ためであるとしている。

ベース氏の投稿によれば、開催地審査委員会は開催地選考に当たって12の異なるカテゴリを検討した。選考基準には宿舎・財政・インターネットアクセス・広報・実行委員会・ビザ入手難易度が含まれている。各選考委員はカテゴリごとに60点をもち、開催地を採点した。

最終的に選考の対象となったのはアレクサンドリアのほか、アトランタアメリカ合衆国)、ケープタウン南アフリカ)の3都市である。公開された採点表によれば、アレクサンドリアは、財政・立地・実行委員会・開催地ローテーション・出席のためのコスト・会場の7カテゴリで最高の評価を受け、計3026点を獲得した。

第2位となったアトランタは、宿舎・インターネットアクセス・地域の慣習と法制度・広報・出席者の交流場所について最高の評価を受けたが、2419点に終わった。

ケープタウンはビザ入手難易度で最高の評価を受けたが、2003点に留まった。

公式に招致を名乗り出た都市には、ほかにカールスルーエ(ドイツ)・ロンドン(イギリス)・トロント(カナダ)があったが、最終選考までに招致をとりやめた。

アレクサンドリアが開催地になったことについて、選考過程に対する議論がメーリングリストで引き起こった。エジプトでは「名誉の殺人」(婚外交渉を行った女性が家族により殺害される)があることや、同性愛者の権利に対する擁護がされていないとする苦情があり、開催地での人権侵害一般も選考基準に組み込まれるべきだという批判が行われた。こうした批判に対し、ジミー・ウェールズ名誉理事長は、ウィキマニア2008において「フリーな知と人権」と題した講演を行うことを決めたと同メーリングリスト上で公表した。

脚注

[編集]
  1. ウィキメディア財団の職員
  2. 財団職員であり、審査委員会において表決権のない司会役を務めた人物。

出典

[編集]
独自の取材
この記事はウィキニュース記者による独自の取材を含んでいます。詳細は、この記事のトークを参照してください。

独自の取材は、ウィキニュース独自取材記事翻訳ネットワーク(WORTNET)にて翻訳されます。