2009年ノーベル平和賞、米大統領オバマ氏へ
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背景解説
【2009年10月9日】
朝日新聞によると、2009年のノーベル平和賞は、アメリカ合衆国大統領バラク・オバマ氏に授与される事になった、とノルウェーのノーベル賞委員会が9日に発表した。委員会は、授賞理由を「国際的な外交と諸国民の協力を強めることに対して並はずれた努力をした。特に『核なき世界』を目指すとする理念と取り組みを重視する」とした。就任してから1年もたっていない首脳への受賞はきわめて異例である。
毎日新聞によると、受賞理由の骨子は以下の通りである。
- 核兵器のない世界へ向けた理想と行動を重視して判断した。
- 対話と交渉を重視する新たな傾向を国際政治にもたらした。
- 米国が、気候変動問題でより良いな役割を果たすようになった。
- 民主主義と人権を強化した。
- オバマ氏の国際的政策や理想こそ、ノーベル賞委員会が制定時から促進しようとしてきたものである。
朝日新聞によると、オバマ氏は今年1月にアフリカ系としては初めて米大統領になった。多国間協調を重視する姿勢を打ち出し、4月にチェコのプラハで「核兵器を使用した唯一の国」としての米国の道義的責任に触れて「核なき世界」を目指す演説を行った。その後ロシアとの核軍縮交渉を始め、9月には「核不拡散と核軍縮」を主題とした国際連合安全保障理事会の首脳会合を主宰し「核兵器のない世界」を目指す決議を全会一致での採択に導いた。
朝日新聞によれば、賞金は1,000万スウェーデン・クローナ(約1億3,000万円)で、授賞式は12月10日にノルウェーのオスロで行われることになっている。
毎日新聞の別の記事によると、オバマ氏は1961年に米ハワイでケニア人の父と白人の母の間に生まれた。シカゴに行って貧困地域で活動する市民団体に参加した後、1996年に民主党のイリノイ州上院議員に当選した。2004年に米上院議員に初当選し、昨年共和党のマケイン候補を破り、大統領選挙に当選した。
情報源
- 土佐茂生 『ノーベル平和賞にオバマ米大統領 「核なき世界」期待』 — 朝日新聞社, 2009年10月9日21時3分(UTC+9)
- 笠原敏彦 『ノーベル平和賞:オバマ米大統領に 核軍縮に新たな地平』 — 毎日新聞社, 2009年10月9日23時16分(UTC+9)
- 『ノーベル平和賞:オバマ米大統領が受賞』 — 毎日新聞社, 2009年10月9日
外部リンク
- 『オバマ大統領 ノーベル平和賞授賞理由の全文』 — 朝日新聞社, 2009年10月9日19時22分(UTC+9)
- Nobelprize.org(英語)