冥王星を惑星から除外、国際天文学連合総会で採択

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)

【2006年8月25日】

新たに定義された太陽系惑星8個

読売新聞、日本経済新聞によると、チェコプラハで行われた国際天文学連合(IAU)の総会で24日(現地時間、UTC+2)、冥王星惑星から除外し、太陽系惑星を8天体とする決議案を採択した。

総会で採択された惑星の定義は

  1. 太陽を周回する
  2. 自分の重力で固まって球状をしている
  3. その天体が公転軌道上の近傍領域において圧倒的に大きい

の3つ全ての条件を満たしている天体としている。最初の2つの条件だけ満たしている天体は、今回創設された矮惑星(仮称、dwarf planet)に分類される。冥王星は1番目と2番目の条件を満たしているものの、公転軌道上に冥王星より大きい海王星があり、3番目の条件を満たしていないため、惑星から矮惑星に格下げになった。読売新聞によると、12惑星案で候補としてあげられていた「ケレス」と「2003 UB313」も矮惑星に分類されることになった。

朝日新聞によると、日本学術会議はこの決議を受け、新たな天文用語となった「dwarf planet」(矮惑星)や「Small solar system body」(太陽系小天体)などの正式和名と記載方法の検討を始めた。

また、日本の教科書出版会社は2007年度分の教科書について対応に追われている。朝日新聞によると、大日本図書は既に中学校理科の教科書の印刷を始めていたが作業を一時中断し、訂正する方針。また、読売新聞によると、東京書籍は時間がないとしつつも、これから改訂を検討するとしている。


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朝日新聞によると、新たな定義案の採択に伴い、ウィキペディアの日本語版や英語版では採決から間もなく24日(日本時間)のうちに「冥王星」の記事に変更の書き込みが始まったという。

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