36年ぶりのアフガン議会選挙、投票終わる

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)

【2005年9月19日】 18日、アフガニスタンで国会下院と地方州議会(34州)の同時選挙が行われ、同日に投票を終えた。選挙前に懸念されたタリバンなど武装勢力の妨害が一部の地方であり、AP通信によれば政府側・武装勢力側双方を合わせ、少なくとも15人が死亡した。ほとんどの地方では投票が平穏に行われた。読売新聞によれば、カルザイ大統領は「アフガニスタンは前進している」「我々は歴史を作っている」と語った。

アフガニスタンでの議会選挙は1969年以来、36年ぶり。カルザイ現大統領を選出した選挙からは、ほぼ1年ぶりの全国規模の選挙となる。

産経新聞によれば、今回の選挙では、国会下院(定数249)・州議会(34州・総定数420)の議席が争われ、下院に2,753人、州議会選に3,013人が立候補した。CNNによれば、有権者は約1,200万人。女性にも参政権が与えられた。6,000箇所の投票所が設けられ、厳戒態勢のなかで選挙が行われた。日本経済新聞によれば、現地時間(UTC+4.5)午前6時(日本時間同10時30分)に全国一斉に投票が始まり、ほとんどの投票所で午後4時(日本時間同8時30分)過ぎまで投票が行われた。

武装勢力が投票ボイコットを呼びかけたり、妨害予告を行った今回の選挙は、厳戒態勢のなかで行われた。軍、警察の10万人、米軍2万人、NATOを中心とする国際治安支援部隊(ISAF)1万人をあわせ、約13万人が警戒に当たった。

全般的には投票は平穏に行われたものの、一部では武装勢力によるテロが行われた。AP通信によると、少なくとも15人が武装勢力の攻撃により死亡した。読売新聞によると、死者は東部ホスト州や南部で出ている。また東京新聞やTBSによると、カブール付近の国連施設が武装勢力にロケット砲で攻撃され、国連職員1人が負傷した。さらに読売新聞は、南部の3つの州で、合計10ヶ所あまりの投票所が妨害のため開けなかったと伝えている。

CNNはタリバン側の発言として「投票に行く民間人は攻撃しない」とする発言を伝えている。各社の報道は国連職員、警官、武装勢力に死者があったことを伝えている。

東京新聞によれば、開票は20日から始まる。結果の大勢は10月中旬に判明する模様である。投票率は現在のところ不明だが、ロイター通信は高いだろうという観測を伝えている。

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