茨城県警巡査長の「裏ロム」見逃し、収賄1000万円か
表示
【2005年7月27日】 被疑者の茨城県警ひたちなか東署刑事・生活安全課・元巡査長が県内のパチンコ店経営会社役員から賄賂をうけたとして捜査されている。この事件で、約1年3ヶ月の間に現金840万円を賄賂として受け取っていた疑いが出てきた。
各社の報道では、パチンコ台に大当たりを出させる違法な電子機器、いわゆる「裏ロム」をパチンコ業者が取り付けるのを元巡査長が黙認する見返りに現金を受け取った他、毎月飲食の接待を受けていた。さらに、別のパチンコ業者からも月5万円の高級国産車リース料を4年間にわたって肩代わりさせ、私用車にしていたと伝えられている。
元巡査長は、茨城県警でパチンコの許認可業務に約7年間携わっていた。茨城県警は、元巡査長を6月29日付けで懲戒免職にしている。
朝日新聞の取材(2005年7月2日付茨城版地方面の記事)では、県警退職者が茨城県遊技業協同組合に3名、茨城県防犯協会には5名天下りしている他、パチンコ店に天下りしている場合もあると伝えている。また、防犯協会の収入の半分はパチンコ店から拠出されているといい、県警は個人情報保護法を理由に天下りの記録を廃棄しているとも報じている。
出典
- 「汚職容疑で警官逮捕 ひたちなか東署巡査長、裏ロム不正犯行を黙認=茨城」。『読売新聞』、2005年6月12日。
- 「県警巡査長収賄 業者から定期的に接待 約1年、現金も受け取る=茨城 」。『読売新聞』、2005年6月14日。
- 「「巡査長に1000万円」 パチンコ業者、03年ごろからと供述 /茨城県」。『朝日新聞』、2005年6月15日。
- 「警官汚職事件 巡査長「借金に切羽詰まった」=茨城」。『読売新聞』、2005年6月15日。
- 「警官汚職事件 巡査長、別の業者から高級車 4年間リース料肩代わり=茨城」。『読売新聞』、2005年6月17日。
- 「汚職巡査長を懲戒免 県警、長期在任見直しへ=茨城」。『読売新聞』、2005年6月30日。
- 「さらに840万円受領容疑 パチンコ汚職の元巡査長を再逮捕 /茨城県」。『朝日新聞』、2005年7月21日。
- 「天下りが結ぶ蜜月 パチンコ汚職で元巡査長起訴 /茨城県」。『朝日新聞』、2005年7月02日。