福田首相、辞意を表明 - 在任1年、改造後1ヶ月で
【2008年9月2日】
日本の福田首相は1日(UTC+9)、官邸で緊急記者会見を行い、自らの辞任を表明した[1]。今年8月2日に内閣改造を行った[2]ばかりで、2007年9月26日に就任[3]してわずか1年足らずだった。官邸のウェブサイトで分かった。
今回の辞任表明を受け、民主党・社民党・日本共産党などは「政権投げ出し」と批判[4][5][6]。また、日本経団連は御手洗会長のコメントとして「突然の辞意表明に驚いている。」などと同ウェブサイトに掲載した[7]。
官邸による会見内容によると、福田首相は会見の冒頭に総理就任の9月26日から一年を自ら総括。与党が過半数割れをした参議院選挙後という状況に触れ、「積年の問題が顕在化、その処理に忙殺された」と述べつつ、「国民目線での改革に着手」したとして「道路特定財源の一般財源化、消費者庁設置法の取りまとめ、国民会議を通じて、社会保障制度を抜本見直し」を挙げ、自らの実績を示した。また、今回の辞任タイミングについて、国会の会期前としたことで「国民にも大きな迷惑がかからない」としており、経済対策や給油法、また消費者庁など様々な問題も含めて「今、辞任をして新しい人に託した方がよりよい」と判断を行ったという。[1]
産経新聞と毎日新聞によれば、首相はこの日の午前に総合防災訓練の記者会見を行い、午後には大阪へ移動し、近畿府県合同災害訓練を視察。官邸には夕方戻り、麻生幹事長と面会し、町村官房長官も席に加わったという。その後の21時30分に内閣記者会との記者会見を行った。[8][9]
辞任に対する各党の反応
[編集]民主党の鳩山幹事長は同党ウェブサイトにてコメントを出した。それによると、「昨年と同じような政権投げ出し」と驚き、「あまりにも国民への責任や国会というものを軽んじている」と今回の辞任を批判している。[4]
社民党の福島党首は同党ウェブサイトにてコメントを出した。それによると、この辞任は安倍首相による辞任とともに「自民党と公明党の連立政権が行き詰っている」ことを示すとし、衆議院の解散を求めている。[5]
日本共産党の志位委員長は「きわめて無責任な政権投げ出し」とし、「二人続けて、臨時国会の直前に政権を投げ出す」との状況は「自公政治の行き詰まり」であるとして批判した。同党ウェブサイトが掲載した。[6]
公明党の太田代表は首相辞任表明に対して党本部で記者会見を行い、「総理として熟慮を重ねた結果のご判断」と理解を示し、首相が語った政治空白を作らず、課題に対処していく考えを示した。同党ウェブサイトが掲載した。[10]
関連ニュース
[編集]- "福田康夫内閣、政権発足後初めての内閣改造へ - 日本"。ウィキニュース、2008年8月2日
- "福田氏、麻生氏を破って自民党新総裁に"。ウィキニュース、2007年9月23日
出典
[編集]- ↑ 1.0 1.1 『福田内閣総理大臣記者会見』 — 総理大臣官邸, 2008年9月1日(UTC+9)
- ↑ 『内閣総理大臣談話』 — 総理大臣官邸, 2008年8月2日(UTC+9) - 改造後の談話
- ↑ 『内閣総理大臣談話』 — 総理大臣官邸, 2007年9月26日(UTC+9) - 就任後の談話
- ↑ 4.0 4.1 『福田総理の辞任会見を受けて(コメント)』 — 民主党, 2008年9月1日(UTC+9)
- ↑ 5.0 5.1 『福田首相の辞任表明について(コメント)』 — 社民党, 2008年9月1日(UTC+9)
- ↑ 6.0 6.1 日本共産党ウェブサイト 『福田首相が辞任表明/国政の基本問題を徹底的に議論した上で審判を仰げ/志位委員長が会見』 — 赤旗, 2008年9月2日(UTC+9)
- ↑ 『福田総理の辞意表明に関する御手洗会長コメント』 — 日本経済団体連合会, 2008年9月1日(UTC+9)
- ↑ MSN産経ニュース 『【福田日誌】1日』 — 産経新聞, 2008年9月2日03時11分(UTC+9)
- ↑ 毎日jp 『首相日々:1日』 — 毎日新聞, 2008年2008年9月2日(UTC+9):東京朝刊
- ↑ 公明党ウェブサイト 『福田首相が辞任表明:ニュース|公明党』 — 公明新聞, 2008年9月2日(UTC+9)