気象庁、今夏の豪雨を「平成26年8月豪雨」と命名
【2014年8月23日】
気象庁は8月23日、7月30日からの台風11・12号や、前線による大雨によって発生した一連の災害を「平成26年8月豪雨」と命名した[1]。
気象庁は同様規模の災害を引き起こした地震や台風などに名前を付けて、今後の教訓にしている。災害の被災地名を入れるケースも多いが、今回のものは台風や前線による豪雨災害が広範囲に渡ったため、地名は入れていない[2]。また豪雨災害に名称がつくのは2012年の「平成24年7月北部九州豪雨」以来である[1]。
今回の「8月豪雨」の期間が3週間以上に渡ったものは異例のことで、今回の豪雨による通算総雨量は、香美(かみ)市の約2300㎜を含む高知県の3か所で2000㎜を超えたほか、先の集中豪雨による大規模土砂災害が発生した広島市安佐(あさ)北区での1時間雨量・101㎜は、対象期間中の日本全国で最多雨量となった他、福知山市など全国各地で記録的な雨量を観測している[3]。
消防庁によると、この一連の豪雨災害により住宅が浸水や倒壊した住宅は、確認されただけで全国で9115棟(8月21日まで現在)に上っている[1]。また、広島での土砂災害では死者39人・行方不明者が50人を超える災害になっているが、このことについて、コラムニストの辛酸なめ子(しんさん・なめこ)さんは「よほど記憶力がよくないと思い出せない無難な名前。これほどの被害を教訓とするなら"広島"という地名を入れるべきだったのではないか」とコメントを寄せている[2]。
広島・京都・兵庫の被災地を「激甚災害」指定へ
[編集]日本政府が、今回の「8月豪雨」による浸水・土砂被害の被災地である広島市、福知山市、丹波市などを対象として、激甚災害に指定する方向で調整に入っていることが、産経新聞が政府関係者に取材したところ明らかになった。激甚災害に指定されると、復旧事業のための国の補助率が増えるほか、被災した関係自治体の支援も行う[4]。
情報源
[編集]- ↑ 1.0 1.1 1.2 『気象庁「平成26年8月豪雨」と名付ける』 — 日本放送協会, 2014年8月22日
- ↑ 2.0 2.1 『「平成26年8月豪雨」と命名…「広島」入らず』 — 読売新聞, 2014年8月22日
- ↑ 『平成26年8月豪雨と命名 台風12、11号や前線の影響』 — 産経新聞, 2014年8月22日
- ↑ 『8月豪雨を激甚災害指定へ 広島や京都、兵庫』 — 産経新聞, 2014年8月22日
関連記事
[編集]- 広島市内でゲリラ豪雨 土砂災害相次ぐ(2014年8月20日)