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FIFA汚職事件 スイスの司法当局が現職のブラッター会長への捜査を始める

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)

【2015年9月26日】

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ウィキペディア2015年FIFA汚職事件に関する記事があります。

FIFAの汚職事件で現職のブラッター会長に対しての捜査を始めたとスイスの司法当局が9月25日付で発表した[1]。この日はFIFA理事会が行われていたため、終了後にブラッター会長の出席で、会見が予定されたが、取りやめとなり[2]、そのおよそ1時間後にスイスの司法当局がブラッター会長に対し事情聴取を行ったことを明らかにした[3]

スイスの司法当局が発表したところによれば、ブラッター会長は2005年にカリブ海サッカー連合とFIFAとの間の契約について不利益を与えた疑いがあるという[2]。また、ブラッター会長は、ヨーロッパサッカー連盟ミシェル・プラティニ会長に対し、2011年にFIFAが持っていた資金から、プラティニ会長自身が1999年1月から2002年6月に行った仕事の対価として200万スイスフラン(日本円でおよそ2億4800万円)を不正に支払われた疑いがあるという[2]。なお、この件に関してはプラティニ会長も関係者として事情を聴取された[2]。プラティニ会長は「全てのことを明確にできた」とコメントしているが[3]、かつてのFIFAの内部関係者はAFPの取材に対して、「(今回の件で)プラティニ会長は深刻な打撃を受けた」とし、「プラティニ会長は聴取されたことから立ち直るために苦しむことになるだろう」としている[4]

また、スイスの司法当局は2018年・2022年のFIFAワールドカップの招致に関する捜査の過程で、資金洗浄(マネーロンダリング)の疑いを持つ口座の取引について、銀行から多くの報告があったことも明かしている[2]

スイスの司法当局では、9月24日からブラッター会長への捜査を始め、9月25日にブラッター会長から事情を聴取、同時にFIFA本部に対する家宅捜索も行って、会長室からも書類などが押収された[5]。FIFAは「捜査に協力し、求められた書類、データ、そのほかの情報の提供に応じている」と声明を出しているが[5]、ブラッター会長は一貫して容疑を認めていないという[1]

情報源

[編集]
  1. 1.0 1.1 FIFAブラッター会長を聴取、スイス検察が捜査開始』 — TBSテレビ, 2015年9月26日
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 ジュネーブ=原克彦 『スイス当局がFIFA会長を捜査 背任と横領の疑い』 — 日本経済新聞社, 2015年9月26日
  3. 3.0 3.1 共同通信 『FIFA会長横領など疑いで聴取 スイス検察発表』 — スポーツニッポン, 2015年9月26日
  4. 9月26日 AFP 『スイス検察がFIFAブラッター会長の捜査を開始、背任や横領の疑い』 — フランス通信社, 2015年9月26日
  5. 5.0 5.1 チューリヒ=河野正樹、ジュネーブ=松尾一郎 『FIFA会長から事情聴取 汚職問題、スイス当局が捜査』 — 朝日新聞社, 2015年9月26日