AIJ投資顧問が企業年金約2,000億円のうちの大半を消失、金融庁が業務停止命令

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)
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【2012年2月25日】

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AIJ投資顧問の入居する日本橋通り二丁目ビル

産経新聞によると、金融庁は、企業年金資産のうちの大半が消失したにも関わらず、虚偽の説明を行なっていたとして、独立系投資顧問会社AIJ投資顧問(本社:東京都中央区)に対し2月24日UTC+9)に、1カ月間の業務停止命令及び業務改善命令を出した。

産経新聞によると、同社は、約2,000億円の年金資金の運用を、顧客の企業から受託しており、同庁は今後、証券取引等監視委員会と共に実態を解明する方針である。また、朝日新聞によれば、同庁と同監視委員会は、年金資産の大半が消失した原因が、運用の思惑が外れて出た損失か、同社による無断流用か、のいずれかなどを調べることにしており、調査の結果次第では、刑事告発も辞さないとしている。

産経新聞によると、 自見庄三郎金融相は、「顧客の資産が毀損したと考えられるため、投資者保護の観点から(業務停止命令を)実施した。このような事態は誠に遺憾である」とコメントした。刑事告発の可能性については、「法と証拠に従い対応したい」とした。

産経新聞によると、同社に運用を委託した企業は、今後は年金資金の引き出しが不可能となる。また、年金資金の消失が確定した場合、顧客たる企業側の損失が不可避となる見通しである。今回の事態を受け、同庁は、顧客企業263社に対する一斉調査を実施する。

産経新聞によると、同監視委が1月から同社に対し検査に入った際に、消失が判明。同監視委からの連絡を受け、同庁が2月17日に同社に報告を要求したところ、23日夕方になって同社から「運用について投資家に説明できない状況になった」との回答が寄せられたという。また、朝日新聞によれば、同社は同庁に対し、「失われた金額や理由は説明できない」と報告した模様。同社代理人弁護士は、「(24日午前)現在、金融当局による検査を受けている最中なので、話すことはできない。話せる状況になればキチンと説明する」とした。

朝日新聞が業界団体の資料などの内容として伝えたところによると、同社は2011年3月末現在で、安川電機アドバンテスト埼玉県トラック厚生年金基金など約120社の企業年金などから、計2,101億円の運用資金を預かっているが、関係者によれば、これらの資産の大半が消失している模様。一方で、同社は顧客に対し、運用で順調に利益が出ているかのような虚偽の説明を行なっていた模様である。

一方、産経新聞によれば、 同社は、リーマン・ショックによって市場に混乱が生じた中にあっても、好業績を残す運用会社として投資家の間で評判であった模様である。

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