2018・2022年のサッカーワールドカップの招致不正疑惑の調査報告書を提出
【2014年9月30日】
FIFA(国際サッカー連盟)は2014年9月5日付けをもって、2018年と2022年のサッカーワールドカップの招致不正疑惑の調査報告書をまとめ、倫理委員会の調査部門のトップのガルシア氏らが倫理委員会の審査部門に提出した[1][2]。
この調査報告書は、調査部門がおよそ1年間にわたって、75人以上に聞き取りを行い、インタビューの録音記録などのおよそ20万ページ分の証拠を調べ、350ページの調査報告書にまとめられた[1][2]。また、2018年の開催地に決まっているロシアと、2022年大会に立候補していたアメリカに関する補足文書もあわせて提出されている[2]。
FIFAでは「明らかになった新事実や、関係者への追加処分、今後の招致活動に関する提言などが掲載されている」と話している[1][2]。
これを受け、FIFAの倫理委員会の審査部門のトップであるハンスヨハヒム・エカート氏は2014年9月19日付で、「報告書を(2014年)10月下旬か11月上旬までに分析し、調査部門が精査した上で最終的な結論を出す」とした上で、「最終結論による処分は個人に対するものに限ること」を明らかにした[3]。今後の見通しについては「取り調べの結論が出るのは来年(2015年)春以降になる」と示した[3][4]。
一方、2014年9月23日にFIFAの理事会で副会長を務めるヨルダンのアリ王子はツイッターで、公になっていない調査報告書について「透明性のためにも調査レポート全体が開示され、一般に公開されることは大事」と述べ、「サッカーのためになるようにFIFAの組織を改革していくうえで、(報告書の公開は)サッカー社会が前進するための助けにしかならない」という自身の見解を示している[5]。
情報源
[編集]- ↑ 1.0 1.1 1.2 共同通信 『FIFA、W杯招致不正疑惑の調査部門が報告書提出』 — サンケイスポーツ, 2014年9月5日
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 ロンドン時事 『倫理委が調査報告書提出=W杯招致不正疑惑-FIFA』 — 時事通信社, 2014年9月6日
- ↑ 3.0 3.1 ロンドン時事 『倫理委の最終結論は来春=W杯招致不正疑惑-FIFA』 — 時事通信社, 2014年9月
- ↑ 共同通信 『【サッカーW杯】FIFA倫理委結論は来春以降 18年と22年招致に絡む不正疑惑』 — 産経新聞, 2014年9月20日
- ↑ ベルン 23日 ロイター 『サッカー=「倫理調査報告書は公開すべき」、FIFA理事が発言』 — ロイター, 2014年9月24日