高千穂鉄道、第3セクターでの存続を断念
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【2005年12月30日】 12月27日の報道機関各社によると、宮崎県の第3セクター鉄道会社・高千穂鉄道は同日、臨時株主総会を開き、第3セクターとしての経営存続を断念することを正式に決議・可決した。
産経新聞によると、高千穂鉄道は国鉄の赤字ローカル線を引き継いで1989年に第3セクターとして運転を開始したが、2005年9月に発生した台風14号の影響で線路が寸断されるなどの被害により、運休中の状態になっていた。
同日の株主総会で、高千穂町町長である黒木睦郎社長は「全線復旧のためには復旧費用が多額必要と見込まれるので、採算が合わないため第3セクターとして会社・路線を維持することが出来ないと判断した。また特に被害の少なかった高千穂駅-槙峰駅の20kmの区間についても採算が取れないので、この区間の運行再開も断念した」と説明している。また、同社所属の社員28人は2006年1月31日を持って全員解雇する方針。
なお、高千穂鉄道は今後会社を清算する予定だが、黒木氏が一部区間を民間の企業・団体に営業権を譲ることも検討しており、会社解散のための特別決議は行われなかった。
出典
[編集]- 『<経営を断念する理由>』 — 高千穂鉄道, 2005年
- Sankei Web 『経営断念を決議 高千穂鉄道、全社員解雇へ』 — 産経新聞, 2005年12月27日
- 『経営断念を決議/高千穂鉄道、全社員解雇へ』 — 四国新聞, 2005年12月27日