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茨城県沖で強い地震、水戸市などで震度5弱

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)
2008年5月8日01時45分頃の
茨城県沖で発生した地震
アメリカ地質調査所 (USGS)
による地震地図 (PD)
地震のデータ
  • 発生時刻: 2008年5月8日01時45分頃 (JST)
  • 震央: 茨城県沖 / 太平洋プレート陸のプレートとの境界
  • 座標
    • 北緯36度13.7分 東経141度36.5分 (気象庁)
    • 北緯36度14分 東経141度54分 (USGS)
  • 震源深さ
    • 51km (気象庁)
    • 36.6km (USGS)
  • 規模
    • M7.0 (気象庁)
    • M6.8 (USGS)

【2008年5月8日】

日本の気象庁によると、2008年5月8日午前1時45分 (JST) ごろ、茨城県沖を震源とする強い地震が発生した。地震の規模はマグニチュード7.0、震源の深さは51㎞と推定されている。この地震は太平洋プレート陸のプレートとの境界で発生したものと考えられる。

この地震で、栃木県茂木町茨城県水戸市震度5弱を観測した他、東北地方から関東地方にかけての広い範囲で震度4を観測した。

毎日新聞によると、この地域では1924年以降、M6.7以上の地震が計7回発生しており、いずれも本震の前後にM6級の前震余震を伴うのが特徴である。今回の地震の前には7日夕方から震度1以上の前震が計12回観測され、そのうち、8日午前1時2分頃(JST)にはM6.4、同日午前1時16分頃(JST)にはM6.3の地震が起きた。

落下物でけがをする人も

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地震による死者や重傷者は報告されていないが、朝日新聞によると、スピーカーや、植木鉢、花瓶、額のようなもの等が落下してくる等してけがをした人がおり、1都3県で6名の軽傷者が報告されている。

原子力発電所で放射能を帯びた水が漏れる

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読売新聞によると、福島県大熊町東京電力福島第1原発2号機で1か所の水漏れが確認され、うち1か所では微量の放射能が検出されたが、外部への放射能の影響はないという。東京電力は、これに関して同日2通のプレスリリースを発表している。

緊急地震速報にふたたび課題

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気象庁は、海底地下で発生した地震波が陸地に到達した後、1時45分34秒に最初に地震波を検知し、約10秒後に「最大震度 3程度以上」と推定して、緊急地震速報の第一報を発した。最大震度の予測が4以下であったため、この速報は高度利用者向けにしか配信されなかった。1秒後には最大震度予測が「震度4程度」に引き上げられ、第2報が発せられた。その後地震波の観測が進むと、1時46分33秒に最大震度予測が「震度4から5弱程度」に引き上げられ、基準を超えたためにこの時点になって初めて、一般向け緊急地震速報が配信された。一般向け緊急地震速報が配信されたのは、これで2度目となった。

気象庁が公表している、「緊急地震速報提供から主要動到達までの時間」の図表によると、 高度利用者向けに配信された緊急地震速報の第1報から主要動到達までには、ある程度の時間差があり、速報が間に合ったことが伺える。一方、一般向け緊急地震速報が配信された時点では既に主要動が到達してからかなりの時間が経過してしまっていた事も伺える。このことから、高度利用者向けの緊急地震速報を提供された者にとっては、速報が所定の機能を発揮したものと感じられる一方、一般向け緊急地震速報しか配信されなかった者にとっては、全く役に立たなかったように感じられる結果となった。

毎日新聞は、見出しの中で『「速報」間に合わず』と伝え、朝日新聞も、見だしの中で『緊急速報間に合わず』と伝えた。NHKではその時に渋谷のNHKスタジオからニュース番組を生放送していたが、奇しくも午前1時2分頃の地震についてのニュースを伝えている最中にスタジオに本震の地震波が到達して揺れ始めた。金子哲也アナウンサーがスタジオが揺れていると実況する中、数十秒して一般向け緊急地震速報のテロップと自動音声が流れ出した。これを受けて金子アナは所定の原稿を読み始めたが、読み始めてからわずか十秒後、原稿を読み終わらないうちにNHKは放送を突然打ちきって、予定通りに深夜番組の放送を始めた。

計測震度では、わずか0.1の差であったとしても、最大震度が4であった場合と5弱であった場合とで扱いが全く変わる日本の防災体制の中で、速報の精度や配信方法等についての課題が改めて浮き彫りになった地震であったといえる。

出典

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外部リンク

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