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競泳用水着の改善を求める - 日本水泳連盟

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)

【2008年5月16日】

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ウィキペディアスピード社に関する記事があります。
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ウィキペディア山本化学工業に関する記事があります。

読売新聞によると、8月の北京五輪競泳の日本代表選手が使用する予定の水着について、日本水泳連盟は5月7日 (UTC+9) に行った常務理事会で、日本水連と契約を結ぶ日本のスポーツメーカー・ミズノデサントアシックスの3社に対し、5月30日を期限として改善・改良を求めることにした。

これは、イギリススピードが製作した「レーザーレーサー」という水着を着用した外国人選手が相次いで世界記録更新を連発しているという問題を受けたもので、4月に行われた競泳日本代表の合宿で上野広治監督が選手に意見を聞いたところ、上記の3社に対して水着の改良を求める声が相次いだ。日本代表は現在上記の3社が製作した水着しか着用する事が出来ないが、2008年にここまで達成された片道50mの長水路プールにおける個人種目の世界新記録18個中、スピードが製作した新作水着を着用した選手によるものが17個も出ていた。また、4月の日本代表合宿においてこの水着を使ってタイム測定をしたところ、スタートから15-25mで0.5秒以上速く泳げる選手も多数いた。

時事通信によると、この問題を受けて3社は大阪市ゴムメーカー・山本化学工業の開発した素材を使う事で協議に入ったことを5月9日明らかにした。山本化学工業によれば「スピードの水着に対抗できる素材」としている。この新素材は表面にある水の分子を吸い付けるラバー加工を施したもので、撥水(はっすい)性の素材のものと比べると摩擦抵抗が格段に低くなるという。

関西大学水泳部をモデルに4月に行ったテストにおいても、4人の選手全てから自己ベストを1秒ほど更新する記録を出した。ニュージーランドのメーカーがこれを水着の素材に使用。国際水泳連盟にもこの素材の北京五輪での使用許可を受けている。3社はこれまで新素材について慎重になっていたが、この事から方針転換を図り、アシックスは「この素材を使った試作品を作る」事を表明。デサントも「(この素材を使った水着の開発が)可能性として含まれている」と説明している。また、山本化学工業の森本雅彦執行役員も「日本メーカーが試していただけるのはありがたい」と歓迎しているという。

日刊スポーツによると、この北京五輪用水着の着用に関して、日本水連は6月6日から8日に東京辰巳国際水泳場で行われる競技会「ジャパンオープン大会」で実際にスピードを含めた4社の水着を試着評価させ、大会後の6月10日に結論を出す事を5月13日に行った臨時理事会で決めた。この大会は所属クラブ単位で出場するため、日本水連契約3社とスピードが製作した水着の着用も認めるという。

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