東条英機元首相が合祀基準を通達

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文書の表紙、共同通信による

【2006年8月5日】

5日(日本時間、UTC+9)、1944年に当時の東条英機首相兼外相が「靖国神社合祀基準」を陸軍秘密文書として通達していた事が判明したと共同通信が報道した。

この文書は陸軍大臣東条英機の名で出された1944年7月15日付の「陸密第二九五三号 靖国神社合祀者調査及上申内則」及びその付属文書。作家の山中恒氏が1980年頃、古書市で入手したとされる。内容は次の通り。

陸密第二九五三号 昭和十九年七月十五日「靖国神社合祀調査及上申内則」 陸軍大臣・東条英機
一、靖国神社への合祀は戦役事変に際し、国家の大事にたおれた者への神聖無比の恩典。上申は公明に行え。
一、「合祀上申」とすべきは戦死者または戦傷死者、「特別合祀上申」とすべきは(1)戦地においてマラリア、コレラなど17のいずれかの流行病で死亡した者(2)自己の重大な過失によらずに負傷または病後に死亡した者(3)戦地以外で戦役、事変に関する特殊勤務に就き、負傷または病後に死亡した者−とする。
一、死没の原因が戦役勤務に直接起因しているかどうかを子細に調べよ。
陸密第三○○四号 昭和十九年七月十九日「靖国神社合祀者の調査詮衡及上申名簿等の調製進達上の注意」 陸軍省副官 菅井斌麿
一、靖国神社合祀上申の対象資格者は軍人・軍属で、その死因が戦役勤務に直接起因することを前提に精査せよ。
一、結核、糖尿病、心臓まひなど戦役勤務以外に原因があったと疑われる病没者、自殺、災害死亡者などを合祀上申する場合は情状を示した部隊長の意見を添付せよ。
一、戦地以外で戦役に関する公務のため死亡しても過去に合祀された例は一、二にすぎない。
一、誤れる部下愛にとらわれたり、単なる事務処理に流れて上申することは、神霊の尊厳を冒す実にゆゆしき大事。
一、思想的に問題ある言動をした者などは、死因だけで判断せず、市区町村当局、憲兵、警察、本人の就職先などにあたり、風評を集めた上で慎重に上申せよ。
注)
  • この文書は団体名義の秘密文書とされ、著作権法第53条1項に規定されている「創作後五十年以内に公表されなかつたとき」に該当すると思われるため、著作権の存続期間(創作後五十年)が過ぎており転載が可能と判断した。
  • 漢数字については、便宜上、アラビア数字には直さず原文のまま載せた。

出典[編集]