日本の民放ラジオ第1声・宇井さんが火災で焼死
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【2008年3月22日】
朝日新聞によると、東京都江戸川区で3月18日夜、アパート火災があり、ここの1階に住んでいた宇井昇さん(84歳)が全身やけどで死亡した。宇井さんは中部日本放送 (CBC) の元アナウンサーだった。
東京新聞によると、宇井さんは大蔵省の職員から公募アナウンサーとしてCBCへ入社した。1951年9月1日、CBCが日本初の民放ラジオ局として開局した際に、宇井さんは「皆さんおはようございます。中部日本放送は放送を開始しました」という旨の放送開始アナウンスを発した。その後、この第1声で使われたマイクはCBCの本社ロビー(名古屋市)に展示され、宇井さんのこのアナウンスも聞けるようになっている。
晩年、宇井さんは江戸川区のアパートに1人で住んでいたが、取り壊されることが決まっていて宇井さん以外は住んでおらず、この3月で宇井さんも立ち退くことになっていた。
宇井さんは1954年に中日が初優勝した日本シリーズの中継の解説も担当した。中日スポーツによると、その1954年の日本一を決めた中日の投手・杉下茂氏(82歳)は「まさか」と絶句した後、「NHKを含め日本の四天王アナウンサーの一人で、僕(杉下氏)の全盛期を一番よく知っている」とインタビューに応えた。
出典
[編集]- asahi.com 『民放第一声の元アナウンサー焼死』 — 朝日新聞, 2008年3月21日18時34分
- TOKYO Web(社会) 『伝える誇り最期まで 民放第一声アナ 故宇井さん』 — 東京新聞, 2008年3月22日夕刊
- 増田護 『民放第一声アナ・宇井昇さん死去 54年前の竜日本一実況』 — 中日スポーツ, 2008年3月22日紙面から
外部リンク
[編集]- hicbc.com 『ラジオ開局その日 1951.9.1』 — CBC, 2008年3月24日閲覧