千島列島でM7.8の地震、北海道に津波警報発令

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震央の位置(アメリカ地質調査所による)
震央の詳細位置(☆)。震央の近くにある島がシムシル島。左下に少し見えるのが択捉島。(アメリカ地質調査所による)
津波が発生した震源付近の位置(アメリカ海洋大気圏局西海岸・アラスカ津波警報センターによる)

【2006年11月15日】

アメリカ地質調査所 (USGS) によると、15日午前11時14分19秒(UTC、日本時間午後8時14分19秒、後に16秒に訂正された)、千島列島近海の北緯46.683度東経153.224度(後に北緯46.616度に訂正された)でマグニチュード7.8(後に8.3と訂正された)の強い地震があった。震源の深さは27.7km。

気象庁は午後8時29分 (UTC+9) 、この地震で北海道太平洋沿岸東部、オホーツク海沿岸に津波警報、北海道太平洋沿岸中部、北海道太平洋沿岸西部、北海道日本海沿岸北部、青森県太平洋沿岸および岩手県宮城県福島県茨城県千葉県九十九里・外房、千葉県内房、伊豆諸島相模湾三浦半島静岡県の各沿岸に津波注意報を発令した。また、午後10時43分には小笠原諸島にも津波注意報を出した。

また、CNNによれば、太平洋津波警報センターは、ロシアに警報を出した。同局の日本時間午後10時56分現在の報道によると、被害の情報は今のところなく、ロシア非常事態省は津波の発生を把握していないと話したという。ABCによれば、アラスカ津波警報センターの当局者は、南北アメリカ西海岸に津波が押し寄せる恐れはなく、西アリューシャン諸島へ到達する可能性もわずかに残っているだけであると述べた。

読売新聞によれば、ロシア・サハリン州の地震測候所は千島列島周辺に津波警報を出した。またロシア非常事態省が被害のおそれのある地域の住民に対し、避難を命じた。

気象庁によると、この地震の気象庁マグニチュードは8.1と推定され、日本でも北海道や東北地方で震度1-2を観測した。なお、気象庁マグニチュードは後に7.9へ下方修正された。日本放送協会(NHK)によれば、津波の第一波予想到達時刻と高さは次の通り。

  • 北海道太平洋沿岸東部 午後9時10分 1m
  • 北海道オホーツク海沿岸 午後9時20分 2m
  • 北海道太平洋沿岸中部 午後9時30分 50cm
  • 青森県太平洋沿岸、岩手県、宮城県 午後9時40分 50cm
  • 北海道太平洋沿岸西部 午後9時50分 50cm
  • 福島県、茨城県、千葉県九十九里・外房、千葉県内房、伊豆諸島 午後10時10分 50cm
  • 相模湾・三浦半島、静岡県 午後10時20分 50cm
  • 北海道日本海沿岸北部 午後10時50分 50cm

※すべて日本時間 (UTC+9) 。これ以外の地域でも潮位の変化がおこる恐れがある。

津波観測情報[編集]

  • 15日午後8時55分、北海道斜里町で30-50cmの潮位の上昇を観測。
  • 午後9時20分、釧路市で津波の前兆と見られる潮位の低下を観測。
  • 午後9時29分、根室市で40cmの第一波の津波を観測。
  • 午後9時43分、釧路市で20cmの第一波を観測。
  • 午後9時43分、根室市で40cmの最大波を観測。
  • 午後9時49分、北海道広尾町十勝港で40cmの第一波を観測。
  • 午後9時57分、岩手県釜石市で10cmの第一波を観測。
  • 午後9時58分、岩手県宮古市で20cmの第一波を観測。
  • 午後11時15分、北海道紋別市で40cmの津波を観測。
  • 16日午前0時6分、小笠原諸島父島で50cmの津波を観測。
  • 午前0時55分、十勝港で60cmの津波を観測。
  • 午前3時7分、八戸市で60cmの最大波を観測。
  • 午前4時9分、三宅島で80cmの津波を観測。
  • 午前5時2分、石巻市鮎川で60cmの最大波を観測。

以上の情報は、読売新聞、朝日新聞による。

各自治体と政府の動き[編集]

読売によると、北海道庁は午後8時29分に津波対策連絡本部を設置。また、日本政府は首相官邸・危機管理センターに官邸連絡室を置き、対策をとった。

読売、NHKによると避難指示避難勧告が発令された自治体は以下の通り。

避難指示
避難勧告

読売によれば、避難指示、勧告の出された地域の対象人数の合計は約16万人だという。

津波警報の解除[編集]

NHKによれば、日本の津波警報と注意報は、午前1時30分 (UTC+9) までにすべて解除された。しかし、読売によればその後の午前4時9分三宅島で最大80cmの津波を観測した。

NHKによれば、午前0時32分に一部の津波注意報だけが解除されたとき、気象庁のウェブページで「津波警報・注意報を解除しました」と掲載した。しかしこのとき、残りの地域では注意報が発令されており、約30分にわたって誤報が掲載された。その気象庁の情報をそのまま利用したフジテレビのテロップも、結果的に誤報となった。

明け方になって船の転覆相次ぐ[編集]

朝日、NHKによれば、東北地方でも津波注意報が解除された後、相次いで最大波を観測した。

宮城県気仙沼市唐桑町にある只越漁港では、16日朝になって3隻の漁船が転覆しているのが見つかった。住民の話によれば、朝5時ごろ、波が渦潮のように渦を巻いており、専門家の話では、沿岸で津波が何度も打ち返され、境界波となって渦を巻いたものだという。石巻市の相川漁港では、小型の漁船1隻、南三陸町の港漁港でも釣り船が転覆した。これを含め、宮城と岩手で合計8隻の船が転覆したが、けが人はいなかった。

アメリカでも津波を観測[編集]

NHKによると、当初西海岸・アラスカ津波警報センターが起こりえないとしていたアメリカの西海岸や、ハワイ諸島でも16日午前になって津波を観測した。

このうち、震源から5,000km近く離れたハワイ諸島・オアフ島では10回を超えて観測した。午前9時50分には日本で観測された最大波を上回る150cmの津波も観測。マウイ島では152cmも観測した。太平洋津波警報センターも特に警報を出さなかったが、海へ入らないよう注意を促していた。しかし、午前10時前にオアフ島海岸で泳いでいた女性1人がけがをしたという。

そのほか、震源から6,000kmほどのアメリカ西海岸・カリフォルニア州北部のクレセントシティでも1メートル76センチを観測し、船が転覆するなどの被害があった。

出典[編集]

Wikipedia
ウィキペディア千島列島沖地震に関する記事があります。