北海道・苫小牧でプレジャーボートが転覆 自衛官6人が死亡

【2009年12月14日】

12月11日午後10時30分頃（UTC+9、以下同様）、北海道苫小牧市の苫小牧東港沖合の防波堤付近で、夜釣りに訪れていた自衛官6人の乗ったプレジャーボートが転覆した。

第一管区海上保安本部（小樽市）が12日未明に6人全員を海上で確認し、うち5人を救助したが、道警苫小牧署によると、いずれも死亡が確認された。残る1人は行方不明となり、第一管区海上保安本部ではヘリコプターを出動させて捜索を行っていたが、13日午前9時55分頃に現場付近の海底で男性の遺体が発見され、その後行方不明となっていた自衛官と確認された。

苫小牧署によると、一行は陸上自衛隊北部方面隊所属の自衛官7人。11日の午後7時30分頃、苫小牧東港から沖合にある防波堤へプレジャーボートで移動して釣りを行っていた。天候が悪化したために7人全員がいったんはボートに乗り込んだが、ボートが浸水して傾斜したために1人が防波堤に戻った。その後ボートが転覆して残りの6人が海中に転落、防波堤に戻った自衛官が事故を通報したという。通報を行った自衛官は12日午前0時55分頃に救助され、無事であった。

苫小牧海上保安署によると、転覆したプレジャーボートは長さ4.45メートル、幅2.05メートル。同船の許可された定員は船員1人・客5人となっていたが、事故当時は定員オーバーとなる7人が乗船していた。また、苫小牧港を管理する苫小牧港管理組合によると、現場の防波堤は立ち入り禁止区域であった。第一管区海上保安本部は、船舶安全法違反や業務上過失致死の疑いもあるとみて捜査している。

札幌管区気象台によると、事故当時、現場付近では最大瞬間風速約17メートルの強風が吹いており、強風・波浪注意報を発令して警戒を呼びかけていたという。また室蘭地方気象台によると、11日午後5時40分には海上強風警報が発令されていた。

情報源

本ニュースは「サンケイスポーツ」と「朝日新聞」、「毎日新聞」の以下の報道を情報源としている。