中東欧に広がる水害 死者34人に
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【2005年8月25日】 8月下旬、アルプス地方を襲った水害は、東ヨーロッパのブルガリアやルーマニアなどにも被害を及ぼしている。
ルーマニアでは、23日以来、成人7名を含む25人が洪水で死亡し、この洪水が発生した国の中で最大の死者を出した。AP通信によればスイス・オーストリア・ブルガリアでは合計で死者9人が報告され、23日以来の洪水による死亡者は合計で少なくとも34人となった、とオーストリアの当局者が語った。他にスイスなどで洪水による行方不明者が報告されている。
ルーマニアの死者は、増水した川にのまれて溺死したものとAFP通信は伝えている。またルーマニア中部では、1万4千戸の住宅が被害を受けている。
BBCの調べによれば、上記のほか、ドイツ・スロベニア、モルドバでも道路の冠水や住宅への浸水による被害が出ている。
BBCの報道によれば、ブルガリアではこの洪水は、過去3ヶ月で3度目の洪水になる。現在まで累計で200万人ほどが影響を受け、少なくとも10人が死亡し、2万戸が損壊している。農場とインフラへの被害額は、100万レヴァ(6億2500万米ドル)と推算されている。
ブルガリアでの被害の背景には、治水対策へのインフラ不足があると市場経済研究所のクラセン・スタンチェフ氏は分析している。スタンチェフ氏によれば、ブルガリアでは、1970年以降、水路や橋を整備するためののための公共投資は行われていない。
各国で、軍や災害救援部隊による救助・復旧作業が行われている。AP通信によれば、オーストリア洪水非常事態局のドリス・イータ局長は「事態はやや好転している」と語った。
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出典
- Krasi Petrova "Flood crisis hits Bulgaria hard"。BBC News、2005年8月24日。
- "Floods cause havoc across Europe"。BBC News、2005年8月24日。
- Jens Lang "Crews Clear Debris From Floods in Europe"。Associated Press、2005年8月24日。