不法投棄で有毒ガス発生、9000人に健康被害―コートジボワール
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【2006年9月13日】
コートジボワールの最大都市アビジャンで8月19日ごろ、不法投棄された廃棄物から発生した硫化水素と見られる有毒ガスによって、アビジャン港周辺の住民約9,000人が頭痛や呼吸困難などの健康被害を受け、うち6人が死亡した。この事件への政府の対応の不手際に対して抗議デモが起こり首相以外の閣僚全員が更迭されるなど、混乱が広がっている。
読売新聞によると、この事件を受けて11日には、国連人道問題調整事務所 (OHCA) や世界保健機関 (WHO) は調査団を派遣して廃棄物処理に関する詳細な調査を行った。
アルジャジーラ、毎日新聞によると、廃棄物は石油精製後の残留物と見られており、それらから発生した硫化水素や有機塩素化物が健康被害をもたらしたと見られている。
廃棄物を投棄したのは、オランダの企業がチャーターした、ギリシャの企業が保有するパナマ船籍の船(538トン)で、関係企業3社の計7人が逮捕された。オランダの企業の社長は、有害ガスがこれ以上拡散するのを防ぐためにバンカーを建設する案を提示した。
出典
[編集]- 白戸圭一 『コートジボワール:有毒ガスで3人死亡、1500人が被害』 — 毎日新聞, 2006年9月8日
- 渡辺覚 『西アフリカ近海で有害物資投棄、6人死亡・9千人被害』 — 読売新聞, 2006年9月12日
- "Toxic waste poisons 9,000 Ivorians"。Aijazeera、2006年9月11日。