モンテネグロで独立を問う国民投票、独立を承認

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【2006年5月24日】

資料:セルビア・モンテネグロの位置
モンテネグロ共和国

セルビア共和国とともに国家連合であるセルビア・モンテネグロを構成するモンテネグロ共和国で21日 (UTC+2) に、国家連合の維持か、独立かを問う国民投票が行われた。セルビア・モンテネグロは民族構成が異なり、連邦政府はセルビアが中心に運営していたためモンテネグロ側で独立を求める動きが起きていた。

時事通信によれば、有権者数は約49万人で投票率50%を超え、賛成が55%以上の得票率を得ることができれば独立が承認されることとされた。投票は21日の午前8時から午後9時まで行われ、22日に正式結果が発表される予定であった。 産経新聞によれば、セルビアは、モンテネグロの独立に反対である。モンテネグロは、アドリア海に面しているが、セルビアは海に面していないため、モンテネグロが独立すれば、海への出口が絶たれることになること、また、領土が小さくなることが、反対の理由とされる。

毎日新聞によると、国民は独立賛成派と反対派に二分しており、双方の間の隔たりは大きく、対立が長引けばコソボ自治州などの周辺地域に影響が及ぶ可能性があるとしている。

岩手日報によれば、投票管理委員会による22日の開票率約94%の時点での公式暫定結果は、独立賛成票が55.4%であった。この時点では、午後5時(日本時間23日午前0時)に最終結果が発表される予定であった。

しかし、朝日新聞によれば、37の投票所で、独立に反対する選挙立会人が票の報告に同意せず、集計が遅れた。ただし、選挙管理委員会委員長は、権限により、同意なしでも報告させることが可能であった。また、独立反対派は、票の再集計を求めた。

CNNによると、暫定集計結果を受けてモンテネグロのミロ・ジュカノビッチ首相は早くも勝利を宣言し、クロアチアスロベニアから祝辞を受けたと発表した。また、首相と彼の率いる社会民主党は、モンテネグロは独立によって欧州連合 (EU) への加盟がしやすくなるだろうとしている。

ロイターによれば、23日、管理委員会委員長は、独立賛成票が55.5%であったとの最終結果を明らかにした。これについて、反対派などからの正式の抗議申し立てはないという。また、投票率は86.5%だった。

共同通信によれば、6月のFIFAワールドカップには、統一チームで参加することをセルビア・モンテネグロ・サッカー協会のカラジッチ会長が22日、明らかにした。

各国の反応[編集]

国営ラジオ・セルビア・モンテネグロが23日伝えたところによると、セルビア共和国のボリス・タディッチ大統領は、暫定結果を受けて会見し、暫定結果を受け入れると共に、「モンテネグロとの約束を果たし、モンテネグロを訪れる最初のセルビア公務員になる」「投票の勝者に祝意を表する」などと表明、EUなどの求めに応じ民主国家としてモンテネグロと対話をはじめることを強調した。

また、アメリカ合衆国国務省の発表によるとアメリカ国務省ショーン・マコーマック報道官は23日の記者会見で記者団の質問に対し「我々はこの歴史的な問題に対しこのような責任ある態度で臨んだ、賛否両方のモンテネグロ国民に対し祝意を表する」と答えた。 また報道官は「合衆国は住民投票が平和的、民主的、透明に行われた事に賛意を表する」と述べ、国民投票がモンテネグロ国民の意思を反映したものであり、国民投票は承認されるであろうとの考えを示した上で「次に我々が求めるのは、セルビアとモンテネグロの両方がこの決断に伴うであろう非常に複雑な問題の全てを乗り越えていくこと」と付け加え、セルビア及びモンテネグロの両政府に対し前向きな対応を促した。

また、毎日新聞はスペインで独立運動が起こっているバスク地方やカタルーニャ地方からは、投票結果を好意的に受け取る声も上がった。と伝えた

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