ベネズエラ大統領選の結果をめぐり抗議デモ

【2024年7月30日】

ベネズエラの首都であるカラカスの中心部で、現地時間の7月29日に、ベネズエラの大統領選の勝利を宣言したニコラス・マドゥロに抗議する大規模なデモが発生し、AP通信によれば、このデモの参加者が数千人に上ったとという。今回のデモはベネズエラ全土で実施され、ロイター通信によると、選管事務所の外に加え、カラカスにある大統領宮殿前にデモの参加者が集結したという。

このデモは当初、平和的に実施されていたが、警察がこのデモを中止させようと、デモ隊ともみ合いとなって衝突に発展したという。このデモで、現地時間の7月29日までに少なくとも2人が死亡したという。

選挙管理委員会の発表では現職のマドゥロが得票率51％を獲得して、3期目の当選を果たしたとしているが、独立系の世論調査機関はこの選挙管理委員会が発表した選挙結果に疑問を呈した。

野党指導者であるマリア・コリナ・マチャド（スペイン語版Wikipedia）の主張によれば、マドゥロの得票数が275万票、野党候補のエドムンド・ゴンサレス（スペイン語版Wikipedia）が627万票だったという。これに対し、選挙管理委員会の集計ではマドゥロが515万票、ゴンサレスが445万票だという。

また、NHKが伝えたところによれば、野党側が各地の投票所に派遣していた立会人などの調べとして、ゴンザレスがおよそ70%の得票率を獲得し、マドゥロが獲得したおよそ30%を大きく上回ったという。

この現地の選挙管理委員会の発表に対し、アメリカや中南米の各国からは選挙結果の見直しを求める声が相次いでいる。