パレスチナ評議会選挙でハマースが勝利
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【2006年1月27日】
北海道新聞などによると1月26日夜パレスチナ中央選挙管理委員会はパレスチナ自治区で1月25日に行われたパレスチナ立法評議会(定数132)選挙の開票の結果、イスラム主義団体ハマース(حماس イスラム抵抗運動)の政治組織「変化と改革」が過半数の76議席を得たと発表した。マフムード・アッバース自治政府議長の与党でパレスチナ解放機構 (PLO) 主流派ファタハの「パレスチナ解放運動」は43議席に留まった。
当初はファタハのリードとハマースの追い上げが予想されていたが、ハマースが圧勝とする開票予測を受け26日には自治政府のアハマド・クレイ首相が総辞職の意向を表明した。
朝日新聞によれば、アメリカ合衆国政府は27日、ハマースが現在の武装闘争路線を捨て、イスラエルと共存するを道を採るのでなければ、パレスチナに対する支援を見直すとする方針を示した。しかし産経新聞によれば、ハマースの幹部ハニヤ氏が28日、「国際社会の脅迫に屈しない」とロイター通信語り、武装放棄の意志がないことを明らかにした。また、ハマース幹部のマシャル氏はファタハなどPLO各派を「パートナー」と呼び、連立、連携の可能性を示した。CNNによると、イスラエル国防省高官は、飛び地となっているガザ地区とヨルダン川西岸地区の間をハマスの当選議員が自由に往来することを許可しないと述べた。
出典
[編集]- 田中祥彦 『ハマス76議席確定 パレスチナ評議会選 独立系と連立も』 — 北海道新聞, 2006年1月27日
- 森安健 『パレスチナのガザ地区、ハマス支持者が町を行進』 — 日本経済新聞社, 2006年1月27日
- 三井美奈 『パレスチナ評議会選、ハマス過半数獲得が濃厚』 — 読売新聞, 2006年1月27日
- 三井美奈 『ハマス「連立」へ意欲、ファタハ取り込み狙う』 — 読売新聞, 2006年1月27日
- 社説 『パレスチナ評議会選 和平交渉へ「現実路線」を望む』 — 愛媛新聞, 2006年1月28日
- 『ハマス主導政権ならパレスチナ支援見直し 米政府が示唆』 — 朝日新聞, 2006年1月28日
- 共同通信 『ハマス、武装解除拒否 ファタハなどに連立呼び掛け』 — 産経新聞, 2006年1月28日
- CNN/AP 『次期政権主導のハマス議員の往来認めず、イスラエル』 — CNN, 2006年1月28日
- "Hamas supporters raise flag at parliament building". IrelandOn-Line, January 26, 2006
- "Hamas, Fatah supporters clash". The Boston Globe, January 26, 2006
- Ali Waked "Hamas wins; ministers resign". Ynetnews, January 26, 2006
- Shmuel Rosner "Bush urges Abbas to remain in office despite Hamas victory". HAARETZ.com, January 26, 2006
- "Hamas wins upset victory in Palestinian election". REUTERS, January 26, 2006
- Glenn Kessler "Poll result means hard choices for Bush". The Sydney Morning Herald, January 26, 2006
- "Officials: Hamas wins Palestinian election". China Daily, January 26, 2006
- Steven Erlanger & Greg Myre "Hamas claims victory and upends Mideast politics". International Herald and Tribune, January 26, 2006
- Marc Humbert "Sen. Clinton: No Hamas recognition unless they renounce violence". Newsday.com, January 26, 2006
- John Leicester "Foreign Leaders Shocked at Hamas Win". Associated Press, January 26,2006
- パレスチナ中央選挙管理委員会(アラビア語、英語)
- Palestinian legislative election, 2006(英語版ウィキペディア)