ニュージーランド総選挙世論調査 二大政党は伯仲、NZファースト党とACT党は苦戦

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)

【2005年9月4日】 9月17日のニュージーランド総選挙を前に、3日、全国の有権者1059人を対象とする世論調査をメディア会社フェアファックス・ニュージーランド(調査・ACニールセン)が発表した。それによると、現在の与党である労働党は支持率41%、野党第1党の国民党は、1ヶ月前の調査から3ポイント上昇して支持率44%となった。緑の党は5%、ニュージーランド・ファースト党(以下NZファースト党)は1ヶ月前の調査から1ポイント下降して4%、連合未来党は2%、ACT党とマオリ党は1%だった。調査には3%の誤差がありうるとされている。

フェアファクス・ニュージーランドの運営するニュースサイト「スタッフ」は、3日、ニュージーランド・ヘラルド紙の2日の世論調査として、NZファースト党が6.6%の支持を獲得したと伝えたが、同党が依然5%ラインに近いとも指摘している。

ニュージーランド議会は一院制、定員120人。小選挙区と名簿拘束比例代表制の混合方式をとり、議席の半数強を選挙区に割り当てる。政党が比例代表を出すには、全得票の5%を得るか、または小選挙区で最低1議席を得る必要がある。つまり全国で5%を得れば議席確保は確実だが、5%を割れば選挙区での勝利が欠かせない。

小政党と二大政党のどちらかが連立政権を組む可能性も注目されている。国民党の連立候補として名前が出ている政党には、ACT党と連合未来党、労働党の連立候補として名前が出ている政党には、緑の党、連合未来党、進歩党、マオリ党がある。NZファースト党は以前からどの政党とも連立する用意があると表明している。

カナダのアンガス・ライド・グローバルスキャンは、TV3が発表した世論調査(調査・TNS)を伝え、国民が希望する首相候補として、労働党のヘレン・クラーク首相への支持が安定している一方、ダン・ブラッシュ国民党党首への支持が伸びたと伝えている。7月以降行われた3回の調査で、クラーク首相への支持率がつねに37%であるのに対し、ブラッシュ国民党党首への支持率は7月の20%から9月の23%と上昇した。一方で選挙前の議会第3党ニュージーランド・ファースト党を率いるウィンストン・ピータース党首を望む有権者の比率は、7月の14%から9月の10%へと減少した。

NZファースト党は移民の禁止や企業国有化の維持を政策としている。英語版ウィキペディアの同党に関する項目によれば、2003年にダン・ブラッシュ氏が国民党党首に就任してから、NZファースト党から国民党に支持政党を変える有権者が出るようになった。

ニュージーランドの報道機関は、選挙区での当選が危ぶまれている小政党の有力候補の地元選挙戦に注目している。制度上、得票数が5%に満たない政党では、有力候補の当落と議会での議席獲得が密接に結びついており、有力候補が選挙区で落選すれば議会での議席をすべて失う可能性がある。またそれによって議会での各党の勢力分布にも影響が出ることになる。

ことに、NZファースト党のウィンストン・ピータース党首の選挙戦に、関心が集まっている。地元タウランガ選挙区でのピータース党首の劣勢が伝えられ、この選挙戦に対して各党もさまざまにコメントを出している。ニュージーランド・テレビが2日発表した世論調査(調査・コルマー・ブラントン)では、対立候補の国民党候補ボブ・クラークソン候補が、ピータース候補を12ポイント上回っている。自由貿易主義を挙げるリベラル政党ACT党のロドニー・ハイド幹事長は、2日、タウランガ選挙区の有権者にクラークソン候補の支持を呼びかけた。またラジオ局ニューストークによれば、2日、タウランガ選挙区に出馬している比例選出の現職候補、連合未来党のラリー・バルドック候補が、同選挙区のクラークソン候補とサリー・バレット労働党候補に対し、ピータース党首の再選を阻止するよう激励する発言をしている。

一方、ロドニー・ハイドACT党幹事長も、地元エプソム選挙区での苦戦が報道されている。支持率1%の同党にとって、議席確保のためには小選挙区での勝利が必須となる。エプソム選挙区は、ACT党が議会で議席を得るかどうかを決める、議会での勢力分布を左右する注目の選挙区となっている。4日の「スタッフ」によれば、3日、ハイド幹事長は、国民党に連立とエプソムでの選挙協力を要望する発言を行ったが、同日、ダン・ブラッシュ国民党党首は、今後の変化の可能性を残しつつ、現時点でのエプソムにおける選挙協力はないとした。一方で、労働党は、ハイド幹事長の当選阻止のために、支持者に国民党候補への投票を呼びかける示唆を行ったと「スタッフ」は報じている。

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