ドイツで発掘されたウマ科の化石「Eurohippus messelensis」に関する論文が投稿、子宮が残存した化石としては世界最古
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【2015年11月16日】
2015年10月7日に「PLoS ONE」へ1本の論文が投稿された。その内容は、発掘した4800万年前のウマ科(→ウィキスピーシーズ)の化石に関して、残存していた子宮に対する解析が行われたものである[1]。今回投稿された論文は、「Description of a Well Preserved Fetus of the European Eocene Equoid Eurohippus messelensis」と銘打たれ、Jens Lorenz Franzen(de:Jens Lorenz Franzen)と、Christine Aurichと、Jörg Habersetzer(es:Jörg Habersetzer)の3人により公表された[2]。
化石そのものは2000年に発見されており[1][2]、ドイツにあるメッセル採掘場でゼンケンベルク研究所(de:Senckenberg Forschungsinstitut)のチームによって発掘されたのち、現在に至るまで解析が続けられ、今回の論文の発表に至った[2]。このウマ科の化石は学名で「Eurohippus messelensis」と呼ばれている[1][2]。
今回の化石には非常に保存状態の良い子宮組織が残存していた[1]。さらには胎盤や子宮広靭帯といった柔らかい組織も残存されており、有胎盤ほ乳類の子宮が残存した化石としては世界最古になるのではないかと見られる[1]。今回の解析結果を鑑みて、ウマの生殖器官は4800万年前にはすでに現代に通ずる構造が形作られていたのではないかと推測される[1]。
情報源
[編集]- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 『4800万年前のウマの胎児化石、世界最古と確認』 — フランス通信社, 2015年10月8日
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 Jens Lorenz Franzen,Christine Aurich,Jörg Habersetzer 『Description of a Well Preserved Fetus of the European Eocene Equoid Eurohippus messelensis』 — PLOS ONE, 2015年10月7日
外部リンク
[編集]- ゼンケンベルグ自然研究会の公式サイト。 ゼンケンベルク研究所も属している。
- ゼンケンベルグ自然研究会 - Dr. jens Lorenz Franzen