ダルフールで反政府勢力が停戦監視団を襲撃

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)
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【2005年10月12日】

10日、アフリカ連合(AU)の報道官は、9日スーダン西部のダルフール地方で武装勢力により誘拐された停戦監視部隊隊員の38人が解放されたと発表した。

9日土曜日、武装した男たちが18人のAU停戦監視部隊の隊員を誘拐した。誘拐された中には軍事監視員と警察官が含まれていた。AU委員会のアダム・ティアム報道官は、誘拐は反政府派組織「正義と平等運動」(JEM)から分離したグループによって行われたと述べた。JEMはイスラム系武装勢力でダルフール紛争に深くかかわっている。米ボイス・オブ・アメリカ放送は、武装勢力がその後この18人を救出にいった隊員をも捕らえたと伝えている。

8日には、AUの停戦監視部隊隊員2人と2人の民間人が武装勢力の攻撃により殺害された。殺害はスーダン解放軍によるものと考えられている。この攻撃で負傷した兵士が、10日日曜日に負傷のため死亡した。これに加え、2人の停戦監視部隊隊員が行方不明となり、別に3人が負傷している。

AUによれば、攻撃で生き残った人々は、武装勢力が使っていた乗り物と制服から、スーダン解放軍による攻撃であると特定した。

JEMとスーダン解放軍は、2003年以来、ともにスーダン政府およびアラブ系民兵ジャンジャウィードと抗争を続けている。しかし問題は根深く、第1次および第2次スーダン内戦の時期にまで対立の根はさかのぼっている。紛争がはじまってから18万人の人が殺され、200万人が住居から逃げ出さざるをえなくなっている。大量虐殺という形容が紛争に対して適応されることがある一方、この形容自体の正当性も議論の的となっている。アメリカ合衆国などは紛争を大量虐殺と呼んでいる一方、国際連合は紛争を公的に大量虐殺と呼ぶことを拒んでおり、人権団体などからの批判を浴びている。スーダン政府はダルフール地方で戦争犯罪が行われているという申し立てを拒んでいるが、国際刑事裁判所はこれらの戦争犯罪を調査している。

ダルフールの位置、薄緑の部分

AUはダルフールに6,000人からなる停戦監視部隊を派遣している。週末の一連の攻撃は、3日から新たな多角的和平交渉が開始された後に起こった。和平交渉は今月20日まで行われるが、2つの武装勢力と政府はともに事態に楽観的な見方を表明している。一方AUは、和平交渉の進展が遅いことに不満を表明しており、スーダン解放軍内の勢力が和平交渉の進展を妨げていると非難している。また、報道によれば、今回の誘拐事件で、いっそう和平交渉の進展に悲観的な見解を示している。

AUではスーダン政府が村や難民キャンプの攻撃を続けていると非難している。いっぽうハルツームのスーダン政府はこれを否定している。ダルフールでは、先月28日、難民キャンプがアラブ系武装勢力に攻撃され、39人が死亡している。国連難民高等弁務官事務所が伝えた目撃者の証言によれば、武装勢力は「家畜を盗み、人々を追い回して殺害し、仮の住居に放火した」という。

国連難民高等弁務官事務所によれば、ダルフールの難民は現在スーダン国内に200万、隣国のチャドに20万人がいる。

英語版ウィキニュースからの翻訳に基づきます。

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Wikipedia
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