ソフトバンク、英・ARMホールディングス買収
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【2016年7月18日】
ソフトバンクは18日、ARMホールディングス(イギリス)を買収することで合意したと発表した[1]。買収金額は、約240億ポンド(約3兆3000億円)で[2][3]、ソフトバンクはARM株1株に対し、15日の終値(11.89ポンド)に[3]43%上乗せした、17ポンドを支払う[2]。この買収金額は、2013年のスプリント社(アメリカ)を上回りソフトバンクとしては、過去最大の買収となるほか[3][4]、日本企業の海外企業の買収としては過去最大規模となる[5]。
また、ソフトバンクによると、買収は既にソフトバンクの取締役会で承認されているほか、ARM社の取締役会においても、株主に対し買収を推奨することで一致しており、今後ARM社の株主とイングランドの裁判所の承認を受けた後に[1]、9月末までに買収を完了させたいとしている[1][2]。今回の買収にあたって、ソフトバンクの孫正義社長は「モノのインターネット(IoT)技術がもたらす重要なチャンスを掴むことが、この買収の目的である」とコメントしており[1]、携帯電話事業とIoT関連事業の融合を目指すとみられる[2]。
ARM社は、スマートフォン等に使用されるCPUなどの半導体を設計しており、世界のモバイル機器の約85%のシェアを持っているが[5]、自社製造は行わずライセンス供与している[6]。ソフトバンクは、ARM社を買収することで、スマートフォンの中核技術のほかに、今後発展が見込まれるモノのインターネット(IoT)技術においても、主導権を獲得する狙いがあるとみられる[5]。
情報源
[編集]- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 『当社によるARM買収の提案に関するお知らせ』 — ソフトバンク, 2016年7月18日
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 『ソフトバンク孫氏「IoTにチャンス」 英社3.3兆円買収』 — 日本経済新聞, 2016年7月18日
- ↑ 3.0 3.1 3.2 志田義寧 『ソフトバンクが英半導体設計ARMを3.3兆円で買収、IoT強化へ』 — ロイター, 2016年7月18日
- ↑ 五十棲忠史 『ソフトバンク、英ARM買収を発表…3・3兆円』 — 読売新聞, 2016年7月18日
- ↑ 5.0 5.1 5.2 『ソフトバンク 半導体会社ARMの買収で合意』 — 日本放送協会, 2016年7月18日
- ↑ 共同通信 『英半導体を3兆円超で買収 ソフトバンク、スマホ強化 過去最大規模』 — 産経新聞, 2016年7月18日