オリンパスの損失隠し問題で東京地検特捜部などが一斉捜索
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【2011年12月21日】
朝日新聞・読売新聞によると、光学機器大手・オリンパス(東証1部上場)による損失隠し問題で、東京地検特捜部と警視庁、証券取引等監視委員会は、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で、12月21日(UTC+9)に同社本社(東京都新宿区)など関係先二十数カ所の一斉捜索を開始した。
朝日新聞によると、特捜部などは、同社の旧経営陣らが決算の粉飾を行い投資家を欺いており、責任は重大であると判断。海外の捜査当局とも連携し、2011年度内の刑事立件を目指す方針である。
読売新聞が「関係者」の話として伝えたところによると、菊川剛前会長・前社長(70歳)、山田秀雄・前常勤監査役(66歳)、森久志・前副社長(54歳)ら同社旧経営陣は、含み損を抱える金融商品をファンドに移し替える「損失飛ばし」等の手法により、同社の2008年3月期の純資産額について1,000億円以上の水増しを行うなど、2011年3月期までの4年分の有価証券報告書に虚偽記載をした疑いがある。
朝日新聞によると、この日の捜索は百数十人態勢で実施され、株式市場への影響などを考慮し、午前の取引が終了した11時半過ぎから開始された。同社本社ビルの他、菊川前社長ら旧経営陣の自宅、元証券会社社員ら社外協力者の関係会社などが対象となった。
情報源
[編集]- asahi.com 『オリンパス一斉捜索 虚偽記載容疑、本社など二十数カ所』 — 朝日新聞社, 2011年12月21日
- YOMIURI ONLINE 『オリンパス損失隠し、地検特捜部などが一斉捜索』 — 読売新聞社, 2011年12月21日
関連ニュース
[編集]- "オリンパスが損失隠しを認める、粉飾決算の可能性も"。ウィキニュース、2011年11月8日