イラクのサッダーム・フセイン元大統領に死刑判決
【2006年11月5日】
5日 (UTC+3) 、イラクのサッダーム・フセイン元大統領は、バグダードの高等法廷で死刑の判決を受けた。朝日新聞、CNNが報じた。
朝日新聞によれば、元大統領は1982年にドゥジャイル村民148人が殺害された事件で、処刑を命じたとして死刑が求刑されていた。
この判決では元大統領の他、7人に判決が言い渡され、計3人に死刑が言い渡された。
共同通信によれば、弁護側は控訴する方針であるが、仮に控訴がなくても控訴審裁判所で判決の妥当性が審議される。
読売新聞によれば、バグダード東部では、5日午後、判決を歓迎する数千人のデモが行われた。一方、元大統領の出身地であるティクリートでは、5日午後、判決に反対する2,000人規模のデモが行われた。
アメリカ合衆国のジョージ・ブッシュ大統領は5日、テキサス州で「イラクの民主主義にとって大きな成果だ」とする声明を明らかにした。一方、ハワード・ディーン民主党全国委員長は同じ日、「この判決によってさらに宗派間抗争が激化することを懸念する」と語った。
朝日新聞によれば、ドイツのアンゲラ・メルケル首相、イタリアのロマーノ・プローディ首相、スペインのホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相、フランスのフィリップ・ドストブラジ外相は、死刑に反対の立場を述べた。イギリスは、判決を歓迎した。
出典
[編集]- 『フセイン元大統領に死刑判決 イラク高等法廷』 — 朝日新聞, 2006年11月5日
- 『フセイン元大統領に死刑判決 シーア派虐殺事件』 — CNN, 2006年11月5日
- 共同通信 『フセイン元大統領に死刑 住民虐殺、人道に対する罪 イラク法廷』 — 埼玉新聞, 2006年11月6日
- 五十嵐文 『米大統領、フセイン死刑判決「民主主義に大きな成果」』 — 読売新聞, 2006年11月6日
- 『フセイン判決に距離を置く発言相次ぐ ＥＵ加盟国』 — 朝日新聞, 2006年11月6日
- 柳沢亨之 『フセイン死刑判決、出身地で２０００人が抗議デモ』 — 読売新聞, 2006年11月6日