イスラム教のメッカで将棋倒し 死傷者多数
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【2015年9月24日】
サウジアラビアのメッカで、ハッジと呼ばれる大巡礼に来ていた人々が将棋倒しになり、少なくとも717人が死亡、800人以上が負傷した[1]。この、ハッジと呼ばれる大巡礼というのはイスラム教の中で五つの義務とされている「五行」の1つとされていて、2015年も国内外からおよそ200万人が参加をしている[2]。メッカでは事故の前日に当たる23日にハッジと呼ばれる大巡礼が最高潮に達していた[2]。事故現場はメッカの近郊にあるミナの谷で[3]、2つの多くの信徒のグループが交差点に詰め掛けた際に、将棋倒しとなり今回の事故が発生したという[4]。
この日は大巡礼の最終日で、橋の上から悪魔を象徴するという石製の柱に石を投げるという主要な儀式が行われていた[3]。この儀式は「石投げ」といわれていて、預言者であるイブラヒム(アブラハムとも呼ばれる)が悪魔に投石して追い払った故事にちなんだものと言われているが[5]、この儀式では、多くの信者が殺到することによって事故が発生している[3]。今回の事故について、共同通信が伝えているところによれば、1990年に行われていた儀式で1400人以上の巡礼者が亡くなった事故があったが、それ以来の大きな被害となっている[3]。
サウジアラビア国内では、9月11日にメッカの大モスクでクレーンが倒れ、100人以上の多くの巡礼者が亡くなる事故があったばかりだった[1]。
情報源
[編集]- ↑ 1.0 1.1 カイロ=大内清 『メッカ巡礼中“将棋倒し”、717人死亡 「ミナの谷」での儀式の最中に』 — 産業経済新聞社, 2015年9月24日
- ↑ 2.0 2.1 カイロ=共同 『メッカ大巡礼が最高潮 200万人が参加』 — 日本経済新聞, 2015年9月23日
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 共同通信 『メッカ巡礼で717人圧死、800人以上負傷 群衆殺到し将棋倒し』 — スポーツニッポン, 2015年9月24日
- ↑ ミナ(サウジアラビア)/ドバイ 24日 ロイター 『メッカ郊外の巡礼地で将棋倒し、450人超死亡』 — ロイター, 2015年9月24日
- ↑ カイロ=久保健一 『「石投げ行事」混乱、メッカで信徒717人死亡』 — 読売新聞社, 2015年9月24日