イスラエルとバーレーン 国交正常化で合意

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)

【2020年9月12日】

イスラエルとバーレーンが国交正常化で合意したとトランプ米大統領が発表した[1][2]。4回に渡った中東戦争などを経て敵対関係の続いたイスラエル、アラブ諸国間で国交が正常化されたのはエジプト、ヨルダン、8月に正常化したアラブ首長国連邦(UAE)に続き、4国目となるという[1][3]。合意文書の署名はアメリカの首都ワシントンDCで9月15日にイスラエル・アラブ首長国連邦間の署名と同じ日に行われる見込み[2]

時事通信社とNHKによれば、トランプ大統領はイスラエルのネタニヤフ首相、バーレーンのハマド国王と電話会談を行い、両国の国交正常化で合意したと9月11日に表明[1][2]。トランプ大統領はこの日を「本当に歴史的な日だ」とし、「過去72年間で、イスラエルと平和条約を結んだ国は2つだ。私たちはこの1か月で2つの合意を実現した」として自身の外交的成果を強調した[1][4]。また、トランプ大統領は「私の就任時、中東は全くの混沌状態にあった」ともしている[5]

仲介を行ったトランプ大統領は9月4日にもセルビア、コソボ両国にイスラエルとの関係改善を合意させ、コソボはイスラエルとの外交関係樹立を、セルビアは在イスラエル大使館をエルサレムに移転させることをそれぞれ合意させている[6]。また、トランプ大統領はイスラエルとアラブ首長国連邦間の国交正常化に尽力した功でノルウェーの右派議員ティブリンイエッダ氏によってノーベル平和賞に推薦された[1][7]

イスラエルと対立するイランはこの合意に反発、「この根本的な誤りは、アメリカ国内の選挙のためのものだ」、「この恥ずべき行為は、抑圧されているパレスチナの人たちの記憶に残り続けるだろう。バーレーンの指導者は、罪を犯す政権の共犯者となった」などと批判している。[4]

情報源[編集]

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 バーレーンも正常化合意 対イスラエル、UAEに追随―トランプ氏』 — 時事通信社, 2020年9月12日
  2. 2.0 2.1 2.2 バーレーンもイスラエルと国交正常化合意 米トランプ政権発表』 — NHK, 2020年9月12日
  3. パレスチナ問題「公正解決を」 サウジアラビア国王、米大統領と電話会談』 — 時事通信社, 2020年9月7日
  4. 4.0 4.1 イスラエル・バーレーン国交正常化 トランプ大統領 成果強調』 — NHK, 2020年9月12日
  5. バーレーン、イスラエルが和平合意 トランプ氏発表』 — AFP通信, 2020年9月12日
  6. セルビア・コソボ、経済関係正常化で合意 仲介の米「歴史的」と称賛』 — 時事通信社, 2020年9月5日
  7. トランプ大統領をノーベル平和賞に推薦 ノルウェー右派議員』 — NHK, 2020年9月10日