アメリカの16歳少年、イラクへ一人旅
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【2006年1月2日】
ロイターなどの報道によると、アメリカ政府当局は12月30日、アメリカ在住の16歳の少年が一人でイラクに渡り、バグダッドのアメリカ大使館に保護されたと発表した。後に少年は無事アメリカに帰国した。
AP通信によれば、少年は昨年12月11日、2人の友人には知らせたものの、両親に知らせず内緒でアメリカを出国し、クウェートに入国、イラクとの国境地帯にタクシーで向かった。しかしちょうどイラクは国民議会選挙前後の警戒態勢が敷かれており、国境が封鎖されてイラクに入国できなかった。その後レバノンを経由して25日にバグダッドに入ったが、当地の危険を知って27日にAP通信のバグダッド支局に連絡した。このとき彼は、研究と人道主義の仕事をするために入国したと語ったという。AP通信の職員がバグダッドのアメリカ大使館に連絡し、少年は大使館に保護された。その後アメリカ軍によって少年は、無事に自宅に送られた。
少年はイラク出身の両親を持つアメリカ生まれ。アラビア語は話せない。両親が、状況が改善したらイラクに連れて行くと説得したものの、内緒で出発してしまったという。ジャーナリストを目指しており、「イラクには、善と悪の間に、自由と解放を求めて努力するものと死と破壊を求めて努力するものの間に、戦いがある」と随筆の中で書いていた。
出典
[編集]- JASON STRAZIUSO "Fla. Boy Coming Home After Iraq Adventure"。AP通信、2005年12月30日。
- 『米青年、両親に無断でバグダッド観光』 — ロイター, 2005年12月31日
- 『16歳米少年イラク一人旅 「現状見たい」、当局保護』 — 共同通信社, 2005年12月31日