アップル、インテル・マック上でWindowsを動作させるソフトを発表
【2006年4月6日】
アップルコンピュータは5日、インテル社製の演算装置を内蔵した同社のパーソナルコンピューター「マッキントッシュ」で、マイクロソフト社のオペレーティングシステム、「Windows XP」を動作させるソフトウェアの試用版を発表した。
発表によると、このソフトウェアは「ブートキャンプ (Boot Camp)」と呼ばれ、そのソフトウェアを導入したマッキントッシュには「Windows XP」を導入することができるようになる。そのようなマッキントッシュでは、同コンピューターの専用オペレーティングシステムである「Mac OS X」と「Windows XP」を、コンピューターの起動時に選択することができるようになる。具体的には、起動時にoptionキーを押しているとWindowsが、普通に起動させるとMac OS Xが起動する。マイクロソフトによれば、現在、Mac OS X上でインテル演算装置をエミュレートさせ、Windowsを動作させるソフトウェアが販売されている。しかし、アップルによれば、「ブートキャンプ」は、Windowsが完全にネイティブの状態で動作するという。
このソフトウェアは現在はパブリックベータ(公開試用版)であり、期間限定で使用できる。製品版は「レパード (Leopard)」と呼ばれるMac OS Xの次期バージョンに含まれる予定とされる。日本経済新聞によると、レパードは2006年末から07年はじめにかけて発売される予定という。
朝日新聞と東京新聞によれば、2005年1月以降、アップル社では、同社のパーソナルコンピューターの演算装置を、これまでのIBM製のものから、Windows用のパーソナルコンピューターに使われているインテル製のものに切り替えている。
日経によれば、この発表を受け、米アップルの株価が5日、67.21ドルになった。前日比9.9%の高騰である。
出典
[編集]- 『アップル、マック上でウィンドウズXP利用可能に』 — 朝日新聞社, 2006年4月6日
- 『インテルMacで「ウィンドウズ」を動作可能に・米アップルが試用版ソフト』 — 日本経済新聞, 2006年4月5日
- 『米アップル、「ウィンドウズ」利用可能にするPCソフトベータ版発表』 — ロイター, 2006年4月6日
- 村山恵一 『米アップル株9.9%高、「ウィンドウズ対応」に市場好感』 — 日本経済新聞, 2006年4月6日
- 小山守生 『マックでウィンドウズが動く』 — 読売新聞, 2006年4月6日
- 村山恵一 『米アップル、株価10%上昇・「ウィンドウズ対応」好感』 — 日本経済新聞, 2006年4月6日
- 池尾伸一 『ウィンドウズXP マックでも使用可 アップルがソフト公開』 — 東京新聞, 2006年4月6日
- 共同通信 『Macでウィンドウズ 米アップル 基本ソフト無料配布 “宿敵”受け入れ』 — 西日本新聞, 2006年4月6日
- 『アップル、Boot Campを発表』 — アップルコンピューター, 2006年4月5日
- "Boot Camp Public Beta"。アップルコンピューター、2006年4月5日。
- 『Virtual PC for Mac』 — マイクロソフト, 2006年4月6日