アスベスト、ヤンマーと菱電でも死者

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)
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【2005年7月21日】

アスベスト(石綿)が原因の健康被害が相次いでいるが、重機メーカーのヤンマーと家電メーカーの三菱電機でも新たに死者が発生したことが7月20日までにわかった。

ヤンマーの説明では、いずれも尼崎工場の元従業員の60代から70代の男性3人、女性2人の合計5人が中皮種で死亡。またやはり元従業員の60代の男性も同じ病気で入院治療しているという。ヤンマーでは1988年までエンジンの組立工程で石綿を使用していたが、「死亡した5人は石綿を直接使う機会が少なかったので因果関係は不明」としている。

また三菱電機も尼崎市内の工場で働いていた元従業員2名が死亡したことを発表した。板金加工や溶接作業をした際、配管などの材料から石綿が飛び散ったものと見られており、その内の1人は労働災害認定を受けた。

アスベストは主として1960年代より建築資材として多用され始め、耐熱性などに優れた商品として注目されたが、繊維を吸い込んでしまうと肺・心臓などに悪影響を及ぼし、1970年代に入ると商品の製造や解体現場でそれが引き金となった労働災害が相次いた。特に発がん性が高いと指摘されてきた青石綿、茶石綿は1995年、白石綿も2004年から使用が禁止された。しかし、吸い込んでから健康被害を引き起こすには数十年かかるとされている。

天然に産出する繊維状の鉱物・アスベスト(石綿)による健康被害は近年相次いで指摘されている。大阪日々新聞の調べによれば、2005年6月以後、全国の主として建設会社、工業機械会社を中心として全国の49の会社・490人の従業員がアスベスト被害により死亡が確認され、その多くは中皮腫、肺がん、ジン肺などである。特に線状の鉱物繊維で直径が髪の毛の数千分の一にも及ぶため、それらの原因・病状が特定できないこと、またそれを治癒するための決定的な治療法が見当たらないのも被害者を多くしていることの要因とされる。

出典[編集]

  • 「なぜ今、アスベスト被害(大量使用のツケ噴出 49社で490人死亡)」。『大阪日日新聞』、2005年7月17日。