『蒟蒻畑』の窒息死訴訟、「製品に欠陥無し」と両親の請求棄却

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)
ナビゲーションに移動 検索に移動

【2010年11月17日】

Wikipedia
ウィキペディアこんにゃくゼリーに関する記事があります。
Wikipedia
ウィキペディアマンナンライフに関する記事があります。
蒟蒻畑商品一例 GFDL

朝日新聞読売新聞によると、兵庫県在住の男児(当時1歳9ヵ月)がこんにゃくゼリーに詰まらせ死亡したのは食品としての安全性に欠陥が存在したためだとして、男児の両親が製造物責任(PL)法に基づき、当該の製品を製造したマンナンライフ(本社:群馬県富岡市)と同社社長らに対し約96,240万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が、11月17日UTC+9)に神戸地裁姫路支部で言い渡された。

読売新聞によると、中村隆次裁判長は、「通常有すべき安全性を備えており、PL法上の欠陥は無い」として、原告側の請求を棄却した。この件と同様の事故を巡る司法判断は初めてのこととなる。

朝日新聞によると、判決では、この男児は2008年7月29日に、同社製のこんにゃくゼリー・『蒟蒻畑』を祖母から冷凍した状態で与えられたが、これを喉に詰まらせ、約2ヵ月後に死亡した。 これについて、両親は2009年3月に提訴。訴訟では、「こんにゃくゼリーは通常のゼリーよりも弾力性が強く、物を噛む力や飲み込む力の弱い子供高齢者にとっては危険性が高い食品である」と主張。その上で、パッケージ裏面に書かれた警告表示は不十分であり、同社ホームページに「冷やすとより一層おいしく召し上がれます」と表示されていたため、消費者がゼリーを冷凍するケースがあることを同社側は予想可能だったと訴えていた。

朝日新聞によると、判決は、こんにゃくゼリーの「冷やすと硬さや付着性が増す」などの特性はコンニャク自体が持っているものであり、通常のゼリーと食感が異なることは消費者も十分認識可能だったことや、当時、外袋に子供や高齢者への注意を呼び掛けるイラスト付き警告表示があったことなどを指摘。その上で、幼児らに与える際には食べやすい大きさに加工するのが通常の方法であると考えられるとして、当該製品にはPL法上の欠陥は無いと結論付けた。

読売新聞によると、判決後に記者会見した原告側代理人の弁護士は、「一般消費者がゼリーの特性を認識していたとの認定は間違っており、不当な判決。原告と相談した上で控訴するかを決めたい」とコメントした。

読売新聞が国民生活センターの話として伝えたところによると、こんにゃく入りゼリーによる死亡事故は、1995年から日本全国で22件発生しており、2008年に起きた今回の事故が2010年11月現在で最後の死亡事例となる。消費者庁は現在、形状や硬さの改善に繋がる指標作りを進めている。一方、内閣府消費者委員会は2010年7月に、「事故防止のため、広範囲に対応可能な法整備を検討する必要がある」との提言を出している。

情報源[編集]