門別競馬場で「レディースDAY」が初開催
【2014年8月16日】
8月14日に北海道の門別競馬場でイベントデーとなる「レディースDAY」が開催された[1]。「レディースDAY」は今回が初めての試みであり、「シュエット・ジュマン・フェスティバル」(素敵な牝馬の祭り)による企画の一つとして立案された[2]。
前年までは「夏のケイバまつり」としてイベントが組まれてきた[2]。今回「レディースDAY」や「シュエット・ジュマン・フェスティバル」というイベント構想が立案されたことの背景として、門別競馬場で開催されてきた「ブリーダーズゴールドカップ」が牝馬限定競走に条件変更されたことが要因の一つとしてある[2]。事情をさらに掘り下げると、北海道ならではの「牝馬資源」という側面が浮かんでくる。ホッカイドウ競馬を運営している道軽種馬振興公社によると、道営競馬へ所属している競走馬のうち約800頭のうち牝馬が4割を占め、さらに内訳を2歳馬へ限定すると6割にまで達するという[3]。道軽種馬振興公社の見解は「流通上、牡馬が先に売れていく。牝馬は結果的に生産地に残る傾向にある」という[3]。その「牝馬資源」を活かし、門別競馬場を特徴付ける形でイベント構想・企画が練られたものである。「レディースDAY」当日には2歳牝馬の限定競走「フルールカップ」の新設がなされ、14日に行われる12競走のうち、4競走が牝馬限定として構成された[3]。なお「シュエット・ジュマン・フェスティバル」は8月5日から14日までの10日間にわたり計画された[2]。
「シュエット・ジュマン・フェスティバル」を迎えるにあたり、最盛期を迎える「ダリアの花」をイベントの象徴として位置付け、門別競馬場内をダリアの花で装飾することで雰囲気の醸成が図られた[2]。また、「レディースDAY」の企画の一つとしてアフタヌーンティー教室が催され、日高町内在住の紅茶コーディネーターが講師を務めた[1]。「ブリーダーズゴールドカップ」の出走前には、陸上女子短距離で活躍している福島千里選手がウィナーズサークルへ登場し、9月の仁川アジア大会出場にあたり「皆さんの声援を受け、馬の走りに負けないよう結果を出したい」と意気込みを語った[1]。福島選手の胸元にはダリアが飾られ、ここでもイベントに対するイメージ付けが図られた[1]。
14日の馬券発売総額は4億997万円を売り上げ、計画に対して27%上回り「レディースDAY」はまずまずの成果を上げた。道軽種馬振興公社のコメントでも「普段は競馬場に足を運ぶ機会の少ない高齢者まで幅広い年代の女性に足を運んでもらえた。」と「レディースDAY」の成果が表れたことを喜ぶ声が聞かれ、道軽種馬振興公社は今後もイベントの開催に前向きな意欲を示した[1]。