マレーシア航空17便がウクライナで撃墜か
【2014年7月18日】
インタファクス通信は現地時間(モスクワ標準時、UTC+4)7月17日にロシア航空当局の話として、マレーシア航空の航空機がウクライナ東部のドネツク州内に墜落、ウクライナ内務省の話として乗客280名、乗員15名の全員が死亡したと伝えている。マレーシア航空は自社のツイッターで、アムステルダム発クアラルンプール行のマレーシア航空17便がウクライナ上空で消息を絶ったと発表している[1][2]。ウクライナの当局は、この飛行機が親ロシア派のテロリストによる対空ミサイル攻撃で追撃されたものと主張しているが、これに対し親ロシア派の指導者は関与を否定したものの、同じ時間帯にウクライナの輸送機を撃墜したことは認めている[3]。
墜落したと見られる航空機は、アムステルダムからクアラルンプールへ向かっていたボーイング777型機[4][3]。ロシア航空当局は17時20分にロシア領空に入る予定であったが、ロシア国境より60キロメートル離れたウクライナ領内に緊急信号を出した後に墜落したとしている[5]。ロイターの記者は、ロシアの国境から約40㎞離れている村・グラボベで、墜落した機体の残骸と、遺体を見つけ確認したと伝えている[3]。
ウクライナのドネツク州は、ウクライナ軍機が武装勢力による攻撃でしばしば撃墜されており、インタファクス通信の取材で同州の武装勢力の代表者は「墜落については報道で知った。我々は上空1万メートルを飛ぶ機体を撃ち落せる武器は持っていない」と述べている[6]。
今回の事件を受けて、ロシアのプーチン氏と、アメリカのオバマ氏の両大統領は緊急に電話会談し、情勢について意見交換を行った[6][3]。
また日本の岸田文雄外務大臣は日本時間7月18日未明、訪問していたウクライナで記者団に「(マレーシア航空機墜落の)報道は承知している。私から事実関係と、日本人の安否を至急確認するように指示を出した」と述べ、その上で「現在、オランダにある大使館を通して、乗客リストを確認している他、ウクライナの大使館を通して、ウクライナ政府などに情報提供を求めている。ただ、現状では確たる情報には接していない」と話している。[7]
マレーシア航空17便のタイムスケジュール
[編集]マレーシア航空17便(コードはMH17)は下記のタイムスケジュールで運行していた[8]。
情報源
[編集]- ↑ 『マレーシア機:ウクライナで墜落…295人乗り、撃墜情報』 — 毎日新聞, 2014年7月18日
- ↑ Malaysia Airlines @MAS "Twitterのマレーシア航空公式アカウントによる消息不明発表(英語)"。マレーシア航空(Twitter)、2014年7月17日。
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 [グラボボ(ウクライナ)17日 ロイター] 『マレーシア機がウクライナ東部で撃墜、295人全員死亡=当局者』 — ロイター, 2014年7月18日
- ↑ 『マレーシア航空機が墜落か ウクライナ東部』 — 産経新聞, 2014年7月18日
- ↑ 『ウクライナでマレーシア航空機が墜落』 — 日本経済新聞, 2014年7月18日
- ↑ 6.0 6.1 モスクワ=駒木明義、シンガポール=都留悦史 『マレーシア航空機、撃墜か ウクライナの国境付近』 — 朝日新聞, 2014年7月18日
- ↑ 『マレーシア航空機 ウクライナで撃墜か』 — 日本放送協会, 2014年7月18日
- ↑ "TIMETABLE 30 March 2014 - 25 October 2014 pp.8-9"。マレーシア航空、2014年7月18日閲覧。