訃報 ニール・アームストロング氏 - アポロ11号船長 人類初の月面着陸
【2012年8月27日】
1969年7月に人類史上初の月面着陸を達成したアポロ11号の船長を務めたニール・アームストロング氏が8月25日(UTC-4)、アメリカ合衆国オハイオ州で[注釈 1]死去した。82歳だった[1][2][3]。
アームストロング氏の家族が同日明らかにした。今月心臓のバイパス手術を受けた後、合併症を発症していたという[1][2][3]。
オハイオ州生まれ[1][2][3]。幼少時より飛行機に憧れ、車の運転免許よりも飛行機の操縦免許を先に取得していたという[2]。海軍在籍中には朝鮮戦争に従事。1955年に大学を卒業後、現在のアメリカ航空宇宙局(NASA)に入り、1962年宇宙飛行士になった[1]。
アームストロング氏が船長となったアポロ11号は1969年7月20日に月面着陸を果たした[2]。人類で初めて[注釈 2]月面に降り立ったアームストロング氏は、「これは1人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」と述べ[1][2][3]、この言葉はテレビ中継を介して[3]世界で注目を浴びた[1]。
月面からの帰還後に宇宙飛行士を退役、シンシナティ大学で教鞭をとった。政界入りを勧められたこともあったが、固辞し続けたという[1]。
オバマ大統領は同日に声明を発表し、「アメリカの英雄の中で最も偉大な人物のひとりだった」[2][3]「不可能を可能とするアメリカの魂を世界に知らしめた。彼の冒険魂は人々の心の中に生き続ける」と述べた[3]。またアームストロング氏の家族は世界の若者に向けて「自分自身よりも大義のため身を捧げてほしい」と呼びかけるとともに、「澄んだ夜に月があなた達に微笑むとき、アームストロングのことを思い出してウインクしてほしい」と話した[1]。