代々木公園以外でもデング熱に感染か - 厚労省で緊急対策会議、新宿御苑なども閉鎖へ
【2014年9月6日】
東京都の代々木公園利用者から感染が確認されたことをきっかけとする、一連のデング熱の流行について、同公園を訪れたことがない埼玉県の30代の男性がデング熱にかかっていたことが分かった[1]。
新宿区や厚生労働省(以下厚労省)によると、この男性は8月に新宿中央公園を訪れた際に蚊に刺され、発熱や頭痛といった症状を訴え医療機関で受診したところ、デング熱にかかっていたことが判明した[1]。
さらに厚労省は都内23区内に在住している60代の男性が9月6日に、代々木公園以外の場所においてデング熱に感染したことを発表した。この男性は代々木公園の東側にある明治神宮外苑や外濠(そとぼり)公園に訪れた際に蚊に刺されたものとみられている[2]。
デング熱流行の問題を受けて、厚労省は9月6日に東京都の職員や都内23区の職員および、代々木公園周辺の明治神宮や国立オリンピック記念青少年総合センターの関係者を集めて緊急対策会議を行った。塩崎恭久厚労大臣は「感染拡大を防ぐためには、迅速な対応が必要。安心して公園や施設を利用できるように、対策に念を入れたい。」と述べている[3]。なお環境省は9月6日に、代々木公園や神宮外苑などに近い新宿御苑を9月7日から当面の間閉鎖する処置を取った[2]。
デング熱の影響は東京都の外にも及び始めた。横浜市は、同市内にある「海の公園」の「犬の遊び場」内で、すでにデング熱に罹っていた女性が蚊に刺されたことが判明したため、「犬の遊び場」をいったん閉鎖することとした。閉鎖措置をとったうえで、「海の公園」内へ生息している蚊のデングウイルス保有状況の調査を始めた。横浜市によると、この女性は8月に代々木公園を訪れており、8月28日にデング熱を発症していた[4]。
デング熱流行の傾向について、世界保健機関(WHO)は、地球温暖化によってデング熱やマラリアなどの蚊が媒介する感染症が世界各国で増加する可能性があると警告を発した[5]。
情報源
[編集]- ↑ 1.0 1.1 『代々木から新宿・横浜へ…感染経路は?デング熱』 — 読売新聞, 2014年9月6日
- ↑ 2.0 2.1 『新たなデング熱、神宮外苑か外濠公園 新宿御苑は閉鎖へ』 — 朝日新聞, 2014年9月6日
- ↑ 『デング熱、代々木公園以外で2人目 新たに感染確認』 — 日本経済新聞, 2014年9月6日
- ↑ 『デング熱 横浜「海の公園」、調査で一部閉鎖』 — 産経新聞, 2014年9月6日
- ↑ 『東京でデング熱感染、世界でも流行の恐れ WHO』 — CNN, 2014年9月6日
外部リンク
[編集]ウィキニュース関連記事
[編集]- 日本国内でのデング熱の感染、約70年ぶりに相次ぐ - 代々木公園の蚊が原因か(2014年9月4日)
- 代々木公園でデング熱ウィルスの蚊検出 一部を除き閉鎖(2014年9月7日)