大谷翔平選手の元通訳に禁錮4年9か月と賠償金約27億円支払い命令の有罪確定

【2025年2月7日】
大リーグ・ロサンゼルス・ドジャーズの大谷翔平選手(30)の元通訳・水原一平被告(40)が、大谷氏の銀行口座から現金を盗んだうえで、賭博の胴元側に不正送金をした銀行詐欺罪に問われた裁判で、アメリカのカリフォルニア州・サンタアナの連邦地方裁判所は、現地2月6日、水原被告に対して求刑通り、禁錮(きんこ)4年9か月の実刑判決を言い渡すと同時に、大谷氏とアメリカ歳入庁に対して賠償金1800万アメリカドル(27億9000万円)の支払いと、服役後3年間の保護観察処分の義務付けを命じた[1]。
検察側の説明では、水原被告が賭博で作ったとされる借金の返済のため、2021年から2年間にわたり、大谷氏の口座から不正送金を繰り返し、少なくとも大谷氏に約1700万アメリカドル(26億円)の損害を与えたとされる[2]。そのうえで、銀行詐欺罪と虚偽の納税申告罪で2024年5月に起訴され、水原被告は検察側との司法取引に応じて、起訴内容を認めた[3]。
判決で、ホルコム判事は「多くの人が生涯に稼ぐ金額をはるかに超えている。その金額を返済できることを願っている」と水原被告に訴え、同被告に対する保釈は認めたが、現地3月24日までに連邦当局に出頭を命じ、その場で身柄を拘束されて連邦刑務所に収監・禁錮の実刑が実施される見通しで[2]、収監期間終了後には国外追放となるとみられると検察は述べている[3]。また併せて支払いを命じられた賠償金1800万アメリカドルのうち、1697万アメリカドル(26億3000万円)は大谷氏に対する支払、残りはアメリカ歳入庁に対する納税虚偽申請の支払い分で、ホルコム氏はESPNによると「窃盗の規模・1700万アメリカドルは驚くほどの高額」と指摘しており、その上で「ほとんどの人は一生かかっても、これほどの金額を稼ぐことはできない。水原氏が金額を返済できると願っている。実現するかは今後の課題だ」と述べている[1]。
情報源
[編集]- ↑ 1.0 1.1 nikkansports.com 『水原一平被告に禁錮4年9月、大谷翔平には賠償金1697万ドル支払い 強制送還「ほぼ確実」』 — 日刊スポーツ, 2025年2月7日
- ↑ 2.0 2.1 読売新聞オンライン・サンタアナ(米カリフォルニア州)=後藤香代、帯津智昭 『水原一平被告に判決、26億円の賠償も命じる…判事「返済できることを願っている」』 — 読売新聞, 2025年2月7日
- ↑ 3.0 3.1 NHK NEWS web 『元通訳 水原被告 4年9か月の拘禁刑 大谷選手へ賠償金 約26億円』 — 日本放送協会, 2025年2月7日