ミャンマー中部地震 死者1640人超に 国際社会に支援要請
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【2025年3月31日】
日本時間の28日午後3時30分ごろ、ミャンマー中部を震源とするマグニチュード7.7の非常に大きな地震が発生した。USGS(アメリカ地質調査所)によると、震源地はザガインの北西16キロ、震源の深さは約10キロ[1]。
震源地に近いミャンマー第2の都市マンダレーでは、多くの建築物が倒壊するなどの被害がでており、市民による救助活動が続いている。強い揺れは隣国であるタイや中国南西部でも観測された。バンコク郊外では建設中のビルが崩壊し、建設作業員ら約100人の安否が不明となっている。ミャンマー国軍の発表によると29日の段階で、地震による死者が1644人、負傷者は3408人にのぼり、今後も更に増加する見通しとなっている[2]。
ミャンマーは2021年の軍事クーデター以降、人権侵害を理由に各国から批判を浴び、国際社会からの孤立を深めていたが、深刻な被害を受けてミン・アウン・フライン最高司令官は人道支援への要請を表明した[3]。
これを受けてロシア非常事態省は28日、120人規模の救助隊や災害救助犬などを派遣した。 中国政府は29日、雲南省や北京市からあわせて100人を超える医療チームを派遣し、1億元(約21億円)の緊急支援を行うことも発表した。インド政府は29日、約15トンの医薬品や支援物資とともに軍の医療チームを輸送機で派遣した[4][5]。
気象庁の発表によると、今回の地震は断層が水平方向にずれたことで発生したものと分析され、震源から離れた場所で揺れが長時間続く「長周期地震動」であった可能性があるとの見解を示した[6]。
情報源
[編集]- ↑ 『ミャンマー中部地震、重機不足で市民が素手で捜索 死者1640人超と国軍』 — BBC, 2025年3月30日
- ↑ 『ミャンマー中部地震、死者1600人超に ミャンマーと隣国タイで多数の死傷者』 — BBC, 2025年3月29日
- ↑ 『ミャンマー地震、国軍トップが国際社会に支援要請 異例の動きである理由』 — CNN, 2025年3月29日
- ↑ 『ミャンマー大地震 軍“約1700人死亡” 日本人1人と連絡とれず』 — NHK, 2025年3月30日
- ↑ 『ミャンマー地震で中国が21億円緊急支援、ロシアも救助隊派遣…軍事政権と緊密さアピールか』 — 読売新聞, 2025年3月29日
- ↑ 『ミャンマーの地震、隣国タイの揺れは「長周期地震動」か 気象庁見解』 — テレビ朝日, 2025年3月28日