ジャワ島中部地震、死者3,000人超す

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【2006年5月28日】

震源の位置 震源地とジャワ島、米国地質研究所による。
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ファイル:Prambanam.JPG
被害を受けたとの情報があるプランバナン寺院群(資料、©Free use)

AP通信によると、ジャワ島中部地震の死者は3,700人を超えた。東京新聞によると、負傷者は1万2,500人以上、その内重傷者は2,500人との情報が伝えられている。

AP通信は日本時間の28日午前10時ごろ、死者が3,500人を超え、最も被害の大きいバントゥル県では家屋の8割が倒壊して2,000人以上の死者が出ていると伝えた。負傷者の多い地域では病院に入りきらない患者が外で治療を受けており、医師や医薬品が不足しているという。

また、日本政府やマレーシア政府は現地に既に医療チームや救急チームを派遣した。アメリカも250万ドルの緊急援助を行い、同国のブッシュ大統領は声明の中で、物資及び資金の援助を通じ復興支援を行っていることを表明し、さらに必要に応じ追加の支援を行っていく用意があることを表明した。イタリア政府や世界食糧計画 (WFP) などはテントや毛布、食料や浄水器などの生活物資を飛行機で輸送している。共同通信によれば、オーストラリア政府は緊急支援のため、300万オーストラリアドル(約2億6,000万円)を支援すると発表した。さらに、調査チームを派遣するとしている。日本経済新聞によれば、欧州連合 (EU) は300万ユーロ(約4億3,000万円)を支援すると発表した。カナダは180万ドル(約2億円)を支援する。さらに岩手日報によれば、同国の国際開発局 (USAID) が被災地入りした。日経によれば、イギリス国際連合に対して300万ポンド(約6億3,000万円)拠出する。四国新聞社によると、中華人民共和国ジョクジャカルタに200万ドル(約2億5,000万円)の支援を行う。日本ユニセフ協会によれば、国際連合児童基金(ユニセフ)はインドネシアの北スマトラ州などに備蓄していたビニールシート、衛生キット、テント、ランタン、水タンク、教材などをこの地震の被災地に搬送している。

日本経済新聞および産経新聞が伝えた地元メディアの情報によると、特にジョグジャカルタの南部はレンガ造りの家が多く耐震性が低かったため、今回の地震で多くの家が倒壊した。また、滑走路が被害を受けて閉鎖されていた空港は、28日午後にも支援物資の輸送を優先させた使用が可能となる見通し。

また毎日新聞によると、ジョグジャカルタ市内にある2つの世界遺産のうち、プランバナン寺院群が地震で被害を受けたとの情報があるという。この遺跡はもう1つのボロブドゥル寺院遺跡群とともに以前にも災害で被害を受けた記録があり、被害の有無や詳細が心配されている。

米国地質調査所 (USGS) は、27日に発表した地震の詳細情報を訂正し、地震発生時刻を現地時間27日午前5時54分2秒(UTC+7、日本時間午前7時54分2秒)、マグニチュードを6.3、震源の深さを35kmとした。

読売新聞によれば、今回の地震はインド・オーストラリアプレートとほかのプレートとの境界付近で起きたことで、2004年のスマトラ島沖地震や2005年のパキスタン地震と共通である。長野市気象庁精密地震観測室の石川有三室長は、境界付近が1928年-52年以来の「活動期」に入っていると述べた。神戸新聞によると、溝上恵東京大学名誉教授は、この地震は震源が浅いため、プレート境界が滑ったことによる地震ではなく、上側のプレートの内部の断層が動いたことによる地震である可能性が高いと述べた。朝日新聞によれば、都司嘉宣東京大学助教授は、プレートが沈み込むときに地殻を圧縮されたために起きた地殻内の地震とみられると述べた。日本経済新聞によれば、東京大学地震研究所の山岡耕春教授は、震源がプレート境界から離れた、典型的な直下型地震であると述べた。

阿部勝征東京大学教授は、今回の地震は浅い震源の横ずれ地震であると述べた。1995年の阪神・淡路大震災と同じである。

また、日本国外務省海外安全相談センターは27日付けでインドネシアに関するスポット情報を発出し、ジョグジャカルタおよびその周辺への渡航の中止を呼びかけている。

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