国民投票では8割が賛成―パナマ運河拡張計画

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)

【2006年10月23日】

パナマで現地時間22日(UTC-5, 日本時間22日~23日)、パナマ運河拡張計画の是非を問う国民投票が実施された結果、賛成が約8割に上り、事業が承認された。工事期間は4年間余りと見られており、2014年ごろに完成する予定。

CNNによれば、投票の支援を行った米州機構の監視団は、投票に問題は無かったとしている。毎日新聞が伝えた同国選挙裁判所の集計では、開票率97.57%の時点で賛成が78.06%、反対が21.94%だった。また、The Panama Newsによると投票率は43.5%で、パナマの国政選挙史上最も低かったという。

読売新聞、毎日新聞、CNNによると、近年パナマ運河を通行することが出来ない大型船が増加していることや、2010年~2020年ごろには船舶の通行量が同運河の容量の限界を超えると見られていることなどから、1970年代から拡張の話が持ち上がっていたという。その後1999年に同運河はアメリカからパナマに返還され、今年4月にマルティン・トリホス大統領が拡張計画を発表し、運河を管理するパナマ運河庁は選挙当局に国民投票の実施を働きかけたことで、今回の投票に至った。

計画では、現在の約1.6倍となる幅55mの閘門を新たに増設する予定。建設費用は約52億5000万ドルと見積もられている。この費用は運河を利用するからの通航料の値上げで賄われる予定だが、利用数が多いアメリカ・中国・日本などの利用者がどう反応するかという心配の声や、賄えない分が同国民の負担となり財政を圧迫するのではないかといった懸念もある。

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