和歌山・白浜町長が町職員や住民らを相手取り訴え起こす

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)

【2011年12月5日】

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白浜町役場

毎日新聞によると、和歌山県白浜町で、ゴミ焼却施設への地元対策を巡る対立から、人事異動に反発した同町の全課長が、水本雄三町長に対し降格願を出し、異動対象の職員12人全員が辞令交付式への出席をボイコットする騒動が発生し、これに対抗する形で、今度は水本町長及び副町長が、課長ら職員3人、区長ら住民2人、並びに同町議会議長の計6人に対し、計1,000万円の慰謝料を求める訴えを和歌山地裁田辺支部に起こしていたことが判明した。

毎日新聞によると、首長が部下の職員を訴えるのは異例のことであるという。

読売新聞などによると、訴状などでは、同施設の稼働延長を巡り、同町と地元の同町保呂地区との間で、補助金支出などについて話し合いを続けているが、10月UTC+9)に行なった交渉の際、住民側は事実と異なる事柄を挙げ、原告側に「副町長は辞めよ」と恫喝し、また、同庁職員も町長らに逆らう発言を行ったなどと主張している。また、西尾智朗白浜町議会議長が「職をかけよ」などと話し、職権を逸脱した違法な発言を続け、精神的苦痛を受けたとしている。

さらに、同町が10月26日に内示していた担当課長らの異動に対し、課長全員で構成する課長会が、降格願や抗議文を提出したが、これらの行為は、原告に対する脅迫名誉毀損、地方公務員としての職務命令違反および争議行為に相当するとしている。

水本雄三町長の主張は、水本ゆうぞうblogに記述がある。

読売新聞によると、この一連の人事を巡る混乱においては、課長会は当初、異動をボイコットした上で、異動対象となった町職員全員が辞令交付式を欠席したが、11月4日には異動を受け入れた模様。

毎日新聞によると、訴えられた同町職員3人は、異動問題と「恫喝」問題の両方に関与したとされる。これについて水本町長は「コメントを控えたい」と話した。一方、読売新聞によれば、訴えられた同町職員の1人は、「提訴は極めて残念なこと。現段階では何も言えない」とした。

紀伊民報によると、西尾議長は「町長を信じて支援してきたので提訴は理解できない。町益を損なうようなことは一切していない。6人が一体となって対応していきたい」、保呂区副区長は「8月1日の覚書調印で全て終わっていること。裁判で事実を明らかにしていきたい」と話している。


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