パナソニック、三洋電機を完全子会社化してブランド統合へ

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)
門真市にあるパナソニック西門真事業所 GFDL
大阪市片町にあるパナソニック電工リビングショールーム GFDL
三洋電機取扱店の一例(東大阪市内・東大阪天満電器) GFDL

【2010年7月29日】

毎日新聞によると、パナソニック三洋電機と、パナソニック電工の2社を完全子会社にすることを7月29日(UTC+9 以下同)発表した。これはパナソニックが8月23日から10月6日までの間に株式の公開買い付け(TOB)を行い、2社の全株式の取得を目指すもの。TOBの価格は1株当たり三洋電機が138円、パナソニック電工は1110円。買収総額は最大8184億円になる見通し。

また読売新聞によると今回のパナソニックによる三洋電機の子会社化に伴って「SANYO」ブランドを原則として廃止、「Panasonic」ブランドに統一する方針を固めた。既にパナソニックは2008年に「National(ナショナル)」ブランドを廃止して「Panasonic」に統一していたが、経営資源の集中と海外展開の加速を促進させるためにブランドの統合が不可欠と判断した。

読売によると、三洋電機は元々パナソニックの創業者・松下幸之助の義弟・井植歳男(いうえ・としお)が1947年に独立して創業。1953年に「噴流式洗濯機」を開発。2005年には充電池の「エネループ」を発売し人気を集めた。2009年にパナソニック傘下となり、当初は「SANYO」ブランドは継続する方針だったが、多くの製品が重複しており、営業面での相乗効果が発揮しにくいとして、「SANYO」ブランドの根強い東南アジア以外は「Panasonic」に統合する。ブランド統一は完全子会社の手続きが終わる2011年以後になる見通しで、実現すれば60年以上に渡り親しまれた「SANYO」ブランドが日本市場から姿を消すことになる。またパナソニックの子会社化を受けて、三洋電機とパナソニック電工の株式上場廃止となる見通しである。

情報源[編集]