バージニア工科大学で銃乱射事件、アメリカ犯罪史上最多の犠牲者

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)

【2007年4月17日】

事件当日、バージニア工科大学ホールデン棟で待機する学生たち(撮影: William Chase Damiano)
現場となった、ノリス・ホール(資料、2005年撮影、CC-BY-SA-2.0)
現場の航空写真

読売新聞などによれば、アメリカ合衆国バージニア州西部の都市ブラックスバーグにある州立総合大学、バージニア工科大学 (Virginia Polytechnic Institute and State University) の構内で、16日午前7時過ぎ (UTC-4) に男が銃を乱射する事件があった。産経新聞によると、32人が死亡し29人が負傷した。容疑者は事件の後自殺した。死者の数としてはアメリカ犯罪史上最悪の乱射事件となった。

同大学のチャールズ・スティーガー学長はポッドキャスティングにより声明を発表し、その中で16日中大学構内を閉鎖し、17日も全講義を休講とするとした。

共同通信によるとスティーガー学長と警察当局者は17日記者会見を開き、その中で、犯行後自殺したのは同大学の韓国人学生であることを明らかにした。この容疑者は同大学の寮生であり、英語学部の4年生だった。容疑者は小学2年の時にアメリカに家族とともに移住し、永住権を持っていた。

スティーガー学長の発表によれば、7時15分頃に大学警察にウェスト・アンブラー・ジョンストン・ホールと呼ばれる建物で事件が発生しているとの第一報があった。同ホールは895人が居住する構内の寄宿舎で、ここで数人が撃たれ、死傷した。産経新聞が伝えた大学警察の発表によると、寄宿舎での乱射で2名が死亡した。

その2時間後に、約800メートル離れたノリス・ホールと呼ばれる工学系の教室棟で再び銃が乱射され、始業時間を迎えた教室にいる学生30名が犠牲となった。

日本経済新聞は、凶器は拳銃2丁だとする情報を伝えた。同大学では昨年8月に警備員が射殺される事件があった他、先週には複数の爆破予告の脅迫があった。これらと今回の事件の関係性は不明だが、警察当局が調べている。

時事通信によるとアメリカのブッシュ大統領は「恐怖に襲われた」との声明を出し、犠牲者に哀悼の意を示すとともに強い怒りを表した。

大学の発表によれば、被害者のために構内の2カ所に直ちにカウンセリング・センターが設置された。

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出典[編集]

Wikipedia
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  • Charles W. Steger "Tragedy at Virginia Tech"Virginia Tech、2007年4月16日。(大学学長によるポッドキャストの全文)