インドネシア、ポリオは収束か

出典:『ウィキニュース』(ベータ版)

【2005年9月27日】 インドネシアで27日、先月に続き第2回のポリオワクチン全国一斉播種が行われた。5歳以下の児童約2460万人が対象。

インドネシアでは今年に入り、ポリオが流行していた。報告された感染者は、240人に達したと世界保健機構(WHO)が22日公表したとロイターなどが伝えた。オーストラリア放送協会によれば、WHOは、インドネシアでのポリオ流行はインドを含め、アジア全体で最悪の規模となったとしている。しかし、WHOによると、8月30日にポリオワクチン全国一斉播種が行われた後、感染者は出ていない。

ジャカルタ・ポストやロイターによれば、今回のワクチン播種が、インドネシアで計画された最終のワクチン接種キャンペーンである。その一方で、報道によれば、WHO は、あと2回の播種が完全なポリオ封じ込めのために必要だと警告している。

ポリオはいったん西太平洋地区では根絶宣言が出され、アフリカ・南アジアに封じこめられたとみられていたものの、2004年以降、世界的に再び広まっている。23日の IRIN によれば、いまだポリオが根絶されていないアフガニスタン、エジプト、インド、ニジェール、ナイジェリア、パキスタンに加え、2004年末以降、いったん根絶宣言の出された10ヶ国で発生が確認されている。アンゴラ、カメルーン、チャド、エリトリア、エチオピア、インドネシア、マリ、ソマリア、スーダン、イエメンである。WHO によれば、エチオピアとソマリアでの感染は今月に入ってから報告された。

大規模なワクチン接種キャンペーンが、インドネシア同様各地で行われている。ソマリアでは9月に2つの発症例が報告された後、首都モガディシオを中心に9月21日から24日の3日間にわたり、ワクチン接種キャンペーンが行われた。国際連合児童基金(UNICEF)では5歳以下の児童約26万8,000人が対象であるとしている。

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